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「1浪中央→銀行」その後医学部受かった彼の奮起 「医学部は無理…」悔しい言葉がバネになった

東洋経済オンライン / 2024年12月22日 7時30分

波乱万丈の浪人生活を終えたMJさん。彼に浪人してよかったことを聞くと、「何かを実現するためには努力しないとダメなんだと学べたこと」、頑張れた理由を聞くと、「仕事を辞めて出戻りできない状況に持っていったから」と答えてくれました。

「努力をすれば、何事にも可能性があるんだなと感じました。一度は医者になりたいという目標を目指さずに諦めてしまったけれど、やってよかったな、目指してよかったなと今では思えますね。

思えば、校舎長に嫌なことを言われて発奮したのもありますが、仕事を辞めて、『いま勉強を辞めたら人生が終わる』という状況に自分を追い込んだのも良かったと思います。2年目の受験がダメだったら、知り合いが誰もいない地域で、ひっそり働こうと思っていました(笑)」

MJさんは現在、とある自治体から、6年間にかかる数千万円の学費をすべて出してもらうことで、私立大学の医学部に通うことができています。

一般家庭でも医学部の学費工面できる

一般家庭では、高額の学費がネックとなって進学を諦めることが多い私立の医学部であっても、情報を調べて対策を行うことで道は開けるそうです。

「どうしても医学部に行きたいのであれば、日本学生支援機構による奨学金、医師が不足している自治体独自の制度や、病院が設けている修学資金の仕組みなどを調べ、対策をすることが大事です。

前者は私立医学部であれば最大1152万円、後者は1000万~3500万円までお金を出してくれる場合があります。たとえば『○○市 医学部 奨学金』『○○病院 医師 奨学金』などで検索するとさまざまな地域や病院の修学資金が出てくるので、そこに申し込んで、自治体や病院に行って、なぜ将来この地域(病院)で働きたいのかを言えるようにしておくといいと思います。勉強面の対策はもちろんですが、こうした金銭面の対策もしっかり行うことで合格の可能性は広がります」

現在、MJさんは30歳。私立大学医学部の1年生として通っています。1限からたくさん授業が入っていることに戸惑いながらも、頑張って授業を受けて、医師を目指しています。

「今までの人生では、誰かに言われたことを作業のようにやっていました。でも、浪人をしたことで目的意識を持てるようになったと思います。明確に自分でやることを決めて、考えて行動するようになったと思いますね」

「私は一度、高校・大学を出て企業勤務をする王道とされる生き方をしていましたが、その中でやりたいこと、やってみたいことが見つかったので、別の道に行くことができました。受験をしていなかったら、一生モヤモヤが残ったと思いましたし、引きずっているだろうなと思います。

たいていの人が歩んでいる道から外れることは、勇気がいると思います。自分の人生の正解は自分が決めることですし、人に何か言われるからと考えるよりも、自分がやりたいかどうかを基準に判断することが、後悔のない人生を歩むために大事なのかなと思います」

エリートコースを捨て夢を叶える

地元のエリートコースを捨てて、本当になりたい自分になることを実現させた彼は、きっと患者のことも親身になって話を聞き、背中を押してくれる素晴らしい医師になるのだろうと思いました。

MJさんの浪人生活の教訓:他者から見て不合理な決断も、自分が納得できるならいい

濱井 正吾:教育系ライター

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