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あなたの中に眠る「使える短所」と「使えない長所」 「長所がない」と嘆く前にやるべきことがある

東洋経済オンライン / 2024年12月24日 11時30分

人は例外なく長所を備えている。それは、間違いがないことです(写真:Fast&Slow/PIXTA)

あれもこれもと心配ごとが多すぎて、身動きがとれなくなっているのが現代人。どうしたら、不安に囚われることなく、「今、この瞬間」を全力で生きることができるのでしょう。

新著『考えすぎないコツ』では、禅僧であり世界的な庭園デザイナーでもある枡野俊明さんが、「頭をからっぽにして、心を無の状態にする」ためのヒントを説きます。

本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。

どんな宝も磨かなければ光らない

自分には長所がない。得意なものがない。ダメなところばかりだ。だから自信が持てない。人生に前向きになれない。そうお悩みの方が、本当に多いのです。

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悩みの原因は明白です。

長所がないのではなく、長所を「磨いていない」のです。

「明珠在掌(みょうじゅたなごころにあり)」という禅語があります。どんな人もすでに宝物(仏性)を手にしている、という意味です。

つまり、人は例外なく長所を備えている。それは、間違いがないことです。

例えば、他の人が10の努力をしないと身につかないことが5の努力をするだけで身についてしまう。あるいは、10の努力をするだけで20のものを手にできる。それが、長所というものです。

自分の長所短所がわかると、自分の生き方が定まり、迷いがなくなります。進路選択や職業選択などの岐路で、自分らしい人生を選ぶにあたり、大きな指針になるはずです。

しかし、どんな宝物も磨かなければ光りません。

自分の長所らしいところを見つけたなら、それに磨きをかけることにだけ、意識を向けましょう。「自分は短所ばかり」とか「長所といっても他の誰かと比べたら劣っている」といった邪念に振り回されて努力をサボっていては、長所が光らないのは当然のことです。

また、短所を改善しようとする努力もおすすめできるものではありません。

石ころをいくら磨いても宝石にならないのと同じで、短所を改善するにも限度があります。10の努力をして7、8を身につけるのが、せいぜいではないでしょうか。

そうであるならば、長所は伸ばし、短所はあきらめる。これが肝心です。

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「磨くべき長所がないから困っているのに」と反論したい人もいるかもしれません。しかし、明珠在掌の考え方に拠るならば、「長所がない」のではなく「長所をまだ見つけていない」だけだと、考えるべきでしょう。

では、どうするか。例えば、長所を「自分が好きなもの、夢中になれるもの」と読み替えてみませんか。

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