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「伝説のバンドマン」意外すぎる"もう1つの職業" 歌舞伎町に現れた「ド派手なピンクの生物」の正体

東洋経済オンライン / 2024年12月26日 9時0分

ヴィジュアル系バンド・かまいたちの元ドラマー・KENZIさん。歌舞伎町で見せる“もう一つの顔”があるという(撮影:今井康一)

「見て、ピカチュウみたいなのがいる!」

【画像】「伝説のバンドマン」思わず二度見する、“もう一つの姿”

「え、可愛い! 一緒に写真撮りたい!」

20時過ぎ、人でごった返す歌舞伎町で、人々の視線が一点に注がれる。ピンク色の体、大きな目、とがった耳の「ぴぱんくぅ」が現れたのだ。手にしたトングを器用に動かし、タバコや空き缶など路上のゴミを拾っていく。

着ぐるみの“中の人”はカリスマミュージシャン

写メを撮る若者たち、ハグを求めるガールズバーの店員、大喜びする外国人などが続々と集まり、歓楽街はたちまちテーマパークに。ぴぱんくぅは人々に応じながら、短い脚をちょこちょこ動かし、歌舞伎町の奥深くへと移動する。街をパトロールする屈強なセキュリティの横を、彼らより大きな丸い体が通り過ぎていく。

「昔から変身願望があったんですよ」と話すのは、ぴぱんくぅの“中の人”KENZIさんだ。「カリスマ」「伝説」などと呼ばれたヴィジュアル系バンド・かまいたち(2017年解散)の元ドラマーであり、現在も2つのバンドで精力的に活動。一方で、アニメや特撮のキャラクターが大好きという面もあり、ぴぱんくぅを作ったのもそんな理由だった。

「オバケのQ太郎とかピカチュウとか、昔から可愛いものが大好きだったんです。僕もキャラクターが欲しいなと思って、ぴぱんくぅを作りました。最初はTシャツとかキーホルダ―とか、グッズを販売していたのですが、自分が入りたいと思うようになって。クラウドファンディングをして、着ぐるみを制作しました」

クラウドファンディングでは目標金額の200%超が集まり、2023年8月にぴぱんくぅの着ぐるみは完成した。ピカチュウが大好きなあまり、寄せたわけではないが、結果的に似た外見になってしまったのだとKENZIさんは笑う。

名前の由来は、「ぴ」はピンクとピカチュウ、「ぱん」はパンクとパンダ、「くぅ」はクマ。KENZIさんの好きなものを全部足して生まれたキャラクターなのだそう。

着ぐるみに自ら入ると発表、ファンたちは驚き

最初から自分が入る気満々だったが、周囲からは「本当にKENZIさんが?」「プロデュースだけかと思いました」と驚きの声も上がったという。着ぐるみのセオリーとして、「人が中に入っている」と明かすのはもちろん、「誰が入っているか」を公言するのはご法度。だが、自らが入ると発表したことで、ファンたちには二重の驚きを与えたのだった。

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