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周りが「気にならなくなる」"自分を生きる"練習 人間関係がよくなる"話し方""聞き方"のコツ

東洋経済オンライン / 2024年12月26日 11時30分

「親しき仲にも礼儀あり」で、たとえ相手が家族など親しい間柄であっても、なんでもあけすけに言葉にすればいいというものでもありません(写真:マハロ/PIXTA)

あれもこれもと心配ごとが多すぎて、身動きがとれなくなっているのが現代人。どうしたら、不安に囚われることなく、「今、この瞬間」を全力で生きることができるのでしょう。
新著『考えすぎないコツ』では、禅僧であり世界的な庭園デザイナーでもある枡野俊明さんが、「人間関係をよくする」ためのヒントを説きます。
本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。

私たちは仮面を使い分けて生きている

仏教の考え方のなかに「諸法無我(しょほうむが)」というものがあります。

【写真でわかる】不安を「大きくしない」人が実践している簡単なコツ

世のなかのすべての物事は繋がりあっていて、単独で成り立つものは1つもない。
 
これは現代に生きる私たちにもすんなり納得のいく考え方でしょう。

家族、友人、会社の同僚、地域の人々などを大切にするのは、私たちがそうした誰かに生かされ、誰かを生かしてもいる存在だからです。

一方で、そうした他人との付き合いが、さまざまな苦しみを人生にもたらしていることも認めないわけにはいきません。

例えば

・人に理解してもらえない寂しさや孤独

・裏切られたときの怒りや悲しみ

・成功を目の当たりにしたときの嫉妬や焦り

これらはすべて、人間関係に起因します。

と同時に、そうした感情を表に出すことも、トラブルのもとです。

「あの人が嫌いだ」といった些細なひと言が、人間関係を壊してしまった経験はあなたにはないですか。

また「親しき仲にも礼儀あり」で、たとえ相手が家族など親しい間柄であっても、なんでもあけすけに言葉にすればいいというものでもありません。

こうして私たちは、人間関係を良好に保つためにと、本来の自分を「仮面」で隠すことを覚えていきます。

よき友人、よき同僚、よき母親(父親)等、さまざまな仮面を使い分けながら、トラブルを避けて生きていく。それは、人間関係をおだやかにするための一つの知恵であり、社会人として不可欠なふるまいかもしれません。

しかし、1日24時間たえず仮面をかぶり続けていたら人はどうなるでしょう。

ありのままの自分を生きることができず、厳しい言い方をするなら「偽りの人生」を強いられるのです。禅が説く、「今この瞬間に、自分がいるその場所で、できることを精一杯やる」という生き方とは、言えません。

それに、相手が10人いたら10人の異なる自分を演じないといけないのだとすると、人生はあまりにも窮屈です。繊細で、周囲の目を察知するアンテナが敏感な人なら、なおのこと。生きているだけで心をすり減らしてしまうはずです。

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