「続編ヒットしない」定説を破るディズニーの躍進 モアナとインサイド・ヘッド続編ヒットの背景
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 13時0分
今年の映画興行で興味深い動向があった。ディズニーの『インサイド・ヘッド2』と『モアナと伝説の海2』が世界興行収入で記録的なヒットになっていることだ。
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前作から前者は9年、後者は8年を経た続編。時間を空けた続編はヒットしない、大ヒット作のシリーズ2作目はコケる、といった“続編ジンクス”を打ち破る快進撃となった。
1作だけであれば、その内容が観客に広く刺さったことがヒットの要因としてあるかもしれない。しかし、2作続けば、背景には共通の要因があるはず。それを探っていくと、ディズニーがここ数年で取り組んできた配信と劇場のエコシステムが機能していることが浮かび上がる。
インサイド・ヘッドとモアナの続編のヒット
『インサイド・ヘッド2』は、前作『インサイド・ヘッド』(2015年)から実に9年ぶりの続編。11歳だった主人公の少女・ライリーは高校生になり、子どもの頃からのヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの5つの感情たちに加えて、新たに大人の感情たちが現れる。
思春期のモヤモヤから自身を受け入れていく様や、人が誰しも心に持つ多面性を描く内容は、誰もが通過した10代の感情を呼び起こし、世界的に高い評価を受けて大ヒット。
世界興収で16.8億ドルを超え、世界興収歴代8位、アニメ映画世界興収歴代1位にランクイン。前作の8.6億ドルからほぼ倍の興収になる記録的ヒットになった。
日本でも、コロナ禍以降の洋画の不振が続くなか、今作は53.6億円と、ディズニーの5年ぶりの50億円超えヒットとなり、前作の40.4億円を大きく上回った。
それに続くとともに、さらに大きく跳ねたのが『モアナと伝説の海2』。前作の3年後を舞台に、妹が生まれ、大人へと成長するモアナ(前作で16歳)が、島のリーダー的な存在になり、先人たちの教えに導かれ、外の世界の仲間を探す旅に出るアクションアドベンチャーだ。
11月27日に公開された北米では、公開5日間のオープニング成績で映画史上歴代1位の興収記録を樹立し、公開2週間で全世界興収6億ドル超え。はやくも前作『モアナと伝説の海』(2016年)の2.5億ドルの倍以上になった。この勢いをキープすれば、『インサイド・ヘッド2』を抜いて、アニメ映画世界興収1位に立つことが予想される。
日本では、公開初週で9.6億円の大ヒットスタート。この数字は2024年の洋画1位となり、日本でのディズニーアニメ史上歴代3位。前作の最終興収51.6億円超えを確実にしている。
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