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「人生の最終盤」で誰しもが直面する"3つの憂い" 「きっちり」食べないと、問題はより深刻になる

東洋経済オンライン / 2024年12月27日 18時30分

相談者さんが十分な蓄えをお持ちで、民間の高級老人ホームに入ることができるなら、それも選択肢の1つです。ただ、民間ですと倒産の危険があると知っておいてください。入居時に高額のお金を払うので、それに勝る蓄えがないと倒産されたときは路頭に迷うこととなります。

それほどの資産家ではないということであれば、年金で入ることを前提にしている低価格の老人ホームもあります。

杉並区の例でいえば、入居一時金が20.4万円、月額利用料は13.3万円が相場とのことです。東京23区でこの相場なら、地方都市はもう少し安いかもしれません。だいたい個室で介護と看護のサービスが付いているようです。

公的施設としては特別養護老人ホーム、いわゆる特養が全国に1万1000カ所近くあります。公的施設なので倒産の心配はありませんし、他に比べれば安価です。ただ、要介護3以上の方が優先ですし、順番待ちも長いと聞いています。

杉並区には特別養護老人ホームが23カ所ありますが、2024年11月の時点で空き室はありませんでした。

まだまだ自立して暮らせると思っていらっしゃるようですから、住み慣れたおうちで、おひとり様で暮らしていくという選択もあります。わが心友、上野千鶴子さんが『おひとりさまの老後』(法研⇒文春文庫)という本を書いていますよ。最後まで、自宅で過ごしたいと本音では思っているのではないですか?

この本には、おひとり様の老後のスキルとインフラが具体的に書いてあります。お金のこと、友人のこと、住まいのこと、生涯独身のおひとり様から、家族と別れたおひとり様まで考えてくれています。

相談者さんはお子さんがいるようですから、ハーフおひとり様ですね。面倒かけたくないなどといわずに頼れるときは頼りましょう。

このままでは、日本国中が「墓だらけ」に

70代後半です。父が建てたお墓があります。父は三男坊で、実家のお墓は栃木県にあります。父は東京に働きに出て、そのまま住みついたので、お墓は生前に都内に建てていたのです。亡くなった際には、このお墓に入ったので、父は満足したと思います。

でも私は子どもがいないので、墓じまいしようかどうしようかと考えはじめています。何か考えておくべきことがあったら教えてください。

昔ながらのお墓は、〈先祖代々の墓〉でした。でも近年は、家族ごとにお墓を建てる形になっているので、このまま家族の墓が増えていけば、狭い国土に人口が多い日本は、墓だらけになっていくかもしれません。そんな中で、墓じまいという考え方が出てくるのは当然のことかもしれません。

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