「おせちやお年玉は不要」"仕分けた"人たちの本音 変わる年末年始…今後も"生き残る風習"は?
東洋経済オンライン / 2024年12月27日 9時0分
一方、「やっぱり必要」という人には、「自分の実家へ行って楽をしたい」「できるうちに親孝行しておきたい」「子どもが喜ぶから」などの明確な目的がありました。他の風習に比べてメリット・デメリットがはっきりしているだけに、形が変わり、多様化しても、帰省そのものは国民的な風習として続いていくのでしょう。
“おせち料理”のアンケート結果は、100人中「必要」が7人、「不要」が93人でした。
「不要」と答えた人が多かったわけですが、その大半を「以前からほとんど食べていない」という声が占めました。
ただそれ以外でも、「好きなものがない」「おいしくない」「高い」「実家を出て食べなくなった」「子どもたちも食べない」「お年寄りのものだと思う」などの厳しい言葉がズラリ。食文化が多様化し、飲食サービスが充実化したことで、すでによほど好きな人でないと食べないものなのかもしれません。
一方、「必要」という人は、ほぼ全員が「子どものころから食べているから」「食べないと正月という感じがしない」などと長年の習慣をあげました。さらに「自分で作るのが楽しい」「正月だけなので買いたくなる」などと年に1度の習慣を楽しんでいる人もいて、少数派ながら存在意義が感じられます。
おせち料理はその販売価格の高さから、プチ富裕層向けの食ビジネスに切り替わった感があり、過渡期を乗り越えて安定した状況に入ったのかもしれません。
ちなみに「不要」と答えた何人かに年越しそばについて尋ねると、ほぼ全員が「必要」と答えました。そば店やスーパーなどでの販売状況を見ても年末の習慣として盤石であり、関係者が本気になれば、より収益化を高めるビジネス展開も考えられそうです。
「初詣」だけは別格と言える理由
“初詣”のアンケート結果は、100人中「必要」が66人、「不要」が34人でした。
今回あげた6つの中で最も「必要」の割合が高く、「正月に初詣はつきもの」「当然のことで行かない選択肢はない」「家族の恒例行事だから」などと具体的な理由があがらないほど、習慣が染みついている様子が伝わってきます。
安全や開運の祈願、お守りや破魔矢の購入と返納、おみくじや絵馬、参道の露店など、目的が多岐にわたることもあり、家族、カップル、友人同士の正月イベントとして若年層にも浸透しているのでしょう。
一方、「不要」の理由で多かったのは、「混雑が苦手」「行列に並ぶなら後日でいい」などでした。これらは昭和時代から初詣に行かない人の最たる理由だったことだけに、初詣にかかわるビジネスへの影響はなさそうです。
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