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「おせちやお年玉は不要」"仕分けた"人たちの本音 変わる年末年始…今後も"生き残る風習"は?

東洋経済オンライン / 2024年12月27日 9時0分

唯一、気になったのは、「境内でSNSやYouTube用の動画を撮っている人が増えたのがストレス」「盗撮されてネットにさらされたことがある」などの不穏な声。SNSへの写真だけでなくライブ配信なども含め、マナー違反を訴える声があり、年始最大の習慣に若干の影を落としている感があります。

「お年玉はいらない」という子どもたちも

最後に“お年玉”のアンケート結果は、100人中「必要」が37人、「不要」が63人でした。

今回はお年玉をあげる側の大人向けアンケートだったからか、「不要」が多数派を占めましたが、その理由はさまざま。中でも「子どもがいないウチには不公平」「ふだんほとんど会わない親戚へのお年玉はムダ」「惰性であげているだけ」などと悪しき習慣とみなす人が増えた感があります。

また、都会の親子で目立つのが「お金は必要なときにあげる」という考え方。「ただ正月というだけであげる・もらう」のではなく、「ほしいものがあるときや頑張ったごほうびとしてあげる・もらう」という親子が増えているのでしょう。

実際、筆者の周囲にも「子どもが『お年玉はいらない』と言っている」という親が何人かいますが、これは裏を返せば「日ごろある程度の頻度でお金をあげている」ということでしょう。昭和・平成の時代ほど、お年玉に執着しない子どもたちが増えているのかもしれません。

一方、「必要」と答えた人は、「お金の使い方や貯め方を教えるいい機会」「キャッシュレスの時代だから正月はお札であげたい」などのポジティブな理由があがりました。今後もこの考え方は残り続けそうですし、そのまま、お年玉という習慣が続く理由にもなりそうです。

ここまであげてきた6つのアンケート結果を「必要」が少ない順に並べていくと、最少がおせち料理(必要7%・不要93%)で、次に年賀状(必要9%・不要91%)、お歳暮(必要13%・不要87%)で、この3つはすでに「日本人のスタンダードとは言いづらい」ところがありそうです。

“年末年始の特別感”は薄れている

ビジネスの視点から見ていくと、おせち料理はプチ富裕層向けにシフトした感がある一方、年賀状とお歳暮は、ほぼ打つ手がない苦境が継続中。令和の価値観やツールに合う商品を作って電子マネーで払ってもらい、稼いでいくなどの新たな策が求められています。

その点、帰省(必要32%・不要68%)、お年玉(必要37%・不要63%)の2つは半分以下であるものの、「必要」の理由がはっきりしていますし、少なくとも数年間は年末年始の風習として残るのではないでしょうか。

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