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想像以上に仕事が変わるAIボイスレコーダー PLAUD NOTEの実力と活用法

東洋経済オンライン / 2024年12月29日 9時30分

さらに前述の災害DXの取材録音に対し、マイナカードをどのように活用しているのかを尋ねると画面の答えが出る。膨大な情報量の中から、ピンポイントで必要な情報を取り出せるわけだ。

ハードウェアにコストをかけたうえで、さらにサブスクリプションサービスと契約しなければならないと聞けば、多くの人が敬遠するはずだが、実際に使い始めてみると、あまりにも便利すぎて、すぐにでもサブスクリプションに契約したくなる。何しろ300分ではまったく足りないと感じるようになるからだ。

打ち合わせ内容に関して合意したことをきちんと確認するのはなかなか難しいものだ。もちろん完全にAIを信じるだけでは、誤りが起きる可能性もゼロではない。しかし少なくともどこで何が話されていて、どのような結論になっているのか。AIが録音に対して、大きな手助けをしてくれることは、多くの場合において大きな価値がある。

この製品を使い始めて以来、つねにアイデアなどを音声で録音しておくようにし始めた。複数の録音に分かれていても構わない。複数の録音データを1つにまとめて文字起こしし、それをAIサービスで分析することが可能だからだ。

AIの優れている点は、表現に揺れがあったり、あるいは標準化されてない雑多なデータがあったとしても、それら全体を見渡したうえでそれなりの結論を出してくれる点にある。そもそも、アイデアを出すときには、最終的な結論など決まっていないことがほとんどだろう。何でもいいのである。一定のテーマに従ったアイデアをひたすらに録音しておき、AIに要約を作らせると、意外にも、自分自身の考えをまとめるために、大きな役割を果たしてくれる。

PLAUD NOTEの真価は、「AIの活用」と「音声録音」という2つの機能を自然な形で融合させた点にある。ChatGPTなどのAIサービスを直接使おうとすると躊躇してしまう人でも、普段使いのボイスレコーダーとして使い始めることで、自然とAIの恩恵を受けられるはずだ。

手元に置けば、仕事を進めるうえで必須のツールになっていくに違いない。少なくとも筆者はつねに手元に置いている。

気に入った対話型AIと併用すると、さらにいい結果に

この製品は、そもそもOpenAIのAPIを用いて開発されたものだ。丁寧に作り込まれているものの、本質的なAIとしての価値はこの録音機材に存在するわけではない。

しかし、考えてみてほしい。

スマートフォンで録音を行い、そのために大切なバッテリーを消費し、その録音をアプリを起動して分析し、文字起こしと要約を行わせる。要約といっても、さまざまな要約の方法があり、そこで創意工夫をして、よりよい結果を得ることを考えれば、この製品がいかにシンプルに使いこなせるか、その価値を思い知らされるはずだ。

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