「シエンタ」と「フリード」買うならどっち? 人気のコンパクトミニバンの違いを徹底比較
東洋経済オンライン / 2024年12月30日 10時0分
パワートレインに、いずれも1.5Lガソリン車と、1.5Lハイブリッド車を設定する点は同じだ。ハイブリッド車には、シエンタには走行状況に応じてエンジンとモーターの動力を切り替えるシリーズパラレルハイブリッド方式「THSⅡ」を採用する。
対するフリードには、ホンダ最新の2モーターハイブリッド「e:HEV」を搭載。発進や市街地の低速走行時などはモーターのみで走行するEVモードを使用。加速時などはエンジンで発電し、モーターで走行するハイブリッドモードに切り替わる。さらに高速道路などでは主にエンジンの駆動力を使うエンジンモードで走行する。e:HEVは、これら各モードを状況に応じて使いわけることで、スムーズな走りと優れた燃費性能を両立することが特徴だ。
ただし、燃費性能の面では、若干ながらシエンタに軍配が上がる。WLTCモード値では、ハイブリッド車がフリードで21.1~25.6km/L、シエンタは25.3~28.8km/L。ガソリン車の場合、フリードが14.4~16.5km/L、シエンタは18.3~18.4km/Lだ。とくに、ハイブリッド車では、新型で2モーター式のe:HEVを採用したフリードも、1モーター式だった先代と比べ燃費性能は向上している。
それでも、シエンタのほうがやや上となっているのは、やはりトヨタのハイブリッドシステムの秀逸さを物語っているといえよう。ただし、その差はさほど大きくないし、あくまで数値はスペック上のもの。実際の燃費は走り方や天候、路面状況などによって変わるはずだ。そう考えると、フリードの燃費も、シエンタと互角かそれ以上になるケースも多々あることが予想できる。
先進安全装備について
先進安全装備では、シエンタが「トヨタセーフティセンス」、フリードは「ホンダセンシング」を全車に標準装備する。衝突被害軽減ブレーキや走行中の車線維持をサポートする機能、標識の見逃し防止をサポートする機能など、両車ともにカメラやレーダーなどを駆使した充実のシステムを搭載する。
とくに、新型フリードでは、高速道路などで効果を発揮する「ACC(アダプティブクルーズコントロール)」が進化した。先行車がいない場合は設定した車速を自動で維持し、先行車がいる場合は自動で加減速を行うことで、適切な車間距離を保つシステムだ。新型では、このACCが渋滞追従機能付きとなった。渋滞などで先行車が停止すると自車も自動で停止し、先行車が再び発進すると一定の操作で追従を再開することで、渋滞時の疲労を軽減する。
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