「地元1位→桜蔭」浪人で変化した彼女の価値観 勉強できることに価値があると思っていたが…
東洋経済オンライン / 2025年1月5日 7時30分
成績を見た親から中学受験を勧められたゆゆきちさんは、そこで"日本一"の女子中高一貫校、桜蔭中学校・高等学校を受けることを決意。見事合格しました。
「行きたい学校はなかったですし、中学受験のことも何も知識がありませんでした。桜蔭は、『親が喜ぶから受けようかな』と思って、受けて合格しました。算数の偏差値は80くらいで、苦手科目を考慮しても偏差値70はあったと思うので、判定はよかったです。(ボーダーライン上で)受かるかどうかドキドキする感じではなかったと思います」
こうして桜蔭に合格したゆゆきちさん。しかし、中学に入ってからは成績が下降してしまいました。
「実は進学を機に東京に引っ越ししたのです。私より20歳年上の姉が歯科の開業医をしていて、金銭的に余裕があったので、進学とともに父と母が東京に出てきてくれました。東京で住みはじめたのはよかったのですが、私はマイペースだったので、最初のほうは東京の子たちと一緒に過ごすことに慣れず、周囲と馴染めなかったのが(成績下降と)少し関係があるのかなと思います」
数学は抜群にできたものの、単純暗記が不得意だったため、社会科目がずっと苦手だったと振り返るゆゆきちさん。
東京の生活に慣れることに必死で、部活もしなかった一方、中学校1年生からは鉄緑会に通い始めました。最初は英語を受講し、高校からは数学も受講するようになって、次第に勉強量は増えていきました。しかし、高校に進学しても、依然として成績は最下層のままでした。
そんな生活を送る中で、ようやく志望校が東京大学に定まったのは、高校3年生の秋ごろだったそうです。
「鉄緑会では、高2のころから周囲が大学受験の話を少しずつするようになっていきました。私はやりたいことがハッキリと決まっていなかったので、当時の自分の状況の中でできる、いちばんいい選択がどこなのかと考えた結果、東大を受けることだと思いました」
ゆゆきちさんは、高2の夏の時点で、鉄緑会の模試で数学が真ん中くらい、英語はかなり下のほうでした。高2の秋手前に勉強に本腰を入れ始めると、模試で平均よりも上を取れるようになりました。高3になってからはさらに成績が伸びて、鉄緑会でも上位15%に入ったため、河合塾や駿台などの外部模試でもA判定だった東京大学の理科1類を受けることに決めました。
「当時の生活は、1コマ3時間の授業が週に4コマで、塾がない日は授業を除いて5時間、休日には10時間の勉強をしていました」
共通テスト本番では国語で大きなミス
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