「地元1位→桜蔭」浪人で変化した彼女の価値観 勉強できることに価値があると思っていたが…
東洋経済オンライン / 2025年1月5日 7時30分
模試では最難関学部である理科3類でもD~C判定が出るなど、抜群の成績だったゆゆきちさん。しかし、共通テストでは少しつまずいて774/900点に終わりました。
「緊張や焦りもあり、国語で配点が大きい問題をいっぱい落としてしまいましたね。東大理1を狙うには、ちょっときつい点数だなと思いました。東大の2次は共通テストの配点がほかの大学に比べると少なくなり、より2次の出来が求められるので、挽回しようと思ったのですが、自分の中で『共通テストで(他の東大受験生に)負けた』という記憶がずっと残っていたのがつらかったです」
結局、東大受験本番ではある程度挽回はしたものの、共通テストの成績や「ほかの受験生に負けた」というメンタル面の不安定さが響き、合格最低点からわずか0.3点足りずに落ちてしまいました。
「あとでこのような僅差で落ちたとわかったときは、悔しかったですね。こんなことが、本当に自分に起こるんだ……と思って、現実味がありませんでした。でも、今思えば、1問1問に貪欲になる姿勢がなかったんだろうなと思います。そうした人として大事な姿勢を疎かにしていました」
東大に落ちたゆゆきちさんは、結局後期試験を受けて、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)の歯学部歯学科に入学することを決めました。
目標だった東大に落ち、東京医科歯科大学の歯学部に進んだゆゆきちさん。
しかし、ここで彼女は、仮面浪人を決断します。その理由について聞くと「勉強一本の価値観が変わっていったから」と答えてくれました。
「私も姉のように、歯科の開業医をやろうと考えていたのですが、歯学科の子たちに話を聞くことで、より自分の将来をじっくり考えるきっかけになりました。
歯学科は地方から来てる子が多くて、自由にやりたいことを求める空気感がありました。桜蔭にいた私にとっては、『勉強ができることが正義』だったのですが、そうじゃなくて、本当に自分がやりたいことを考えるべきだと思ったのです。
その過程で、医学科の子から将来の夢やキャリアプランについて聞くうちに、患者さんと接しながら、自分の力で、人の人生に喜びや幸せを届けることができる医師の仕事により興味を抱いたのです。
医師は患者さんの人生によりダイレクトに関われて、もしかしたらその人の人生を変えるきっかけになれるかもしれない、走馬灯に出てくるほどにその人に影響を与えられる可能性がある仕事だと感じるようになりました」
浪人生活でも家族や友人との時間を大事に
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