株価が「上昇」でも「下落」でも得する驚きの投資術 プロに負けない投資は「3つの鉄則」を守るだけ
東洋経済オンライン / 2025年1月8日 8時30分
「私たちはもう、『お金について考えよう』にウンザリしている」
帯にそんな惹句が書かれた異色の投資本『普通の人のための投資: いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』が刊行された。
著者の桶井道氏は、「その気持ちは、間違いなく正しい」と断言する。そして「資産運用では、いつまでも『普通の人』でいることが大切」だという。
ここでは「普通の人」に最適な、「価格が上がっても下がっても嬉しい」投資方法を解説してもらう。
「再現性の高い、負けない投資法ってありますか?」
私たちのような「普通の人」にとって、投資で大切なことは、(1)損する可能性をできるだけ排除すること、(2)忙しくてもできること、(3)余裕資金がなくてもできること、(4)知識をそれほど必要としないこと……このあたりでしょう。
【クイズ】こんな値動きの商品を、何も考えずに買って儲ける方法とは?
誰がやっても、同じように利益が得られる再現性が高い投資、つまり「負けない投資」が、結果的に資産形成の近道になると思います。
そんな夢のような投資法があるのか? 実はあるんです。
ここで、心強いエビデンスを2つ紹介しましょう。
金融庁のNISAの解説資料では、国内外の株式・債券に長期・積立・分散投資をした場合、20年継続(1989年以降のデータ)すると勝率がほぼ100%になるというデータを掲載しています。
また、同じく金融庁のつみたてNISAの解説資料では、国内外の株式に長期・積立・分散投資した場合、20年継続(2001年1月~2020年12月)すると勝率がほぼ100%になるというデータを掲載しています。
この2つのエビデンスからわかるように、「長期投資」「世界分散投資」「積立投資」の組み合わせによって、負けない投資が可能になるのです。
この3つはなぜいいのか、理由を解説していきましょう。
「長期投資」「世界分散投資」「積立投資」がいい理由
(1)長期投資がいい理由
世界経済を見ると、短期的には浮き沈みがありますが、長期では右肩上がりに成長しています。人口が増えることや人間が便利を追求し続けることは、経済が大きくなることを意味します。それは企業も成長し、株価も上昇することに繋がります。
短期売買で挑むなら、景気の浮き沈みや株価の動きを読まねばならず、知識、経験、テクニック、相場に張り付く時間、度胸または運などの要素が必要になります。
対して、長期投資であれば、成長する世界経済に乗っかればいいだけです。知識も、経験も、テクニックも、時間も、度胸も、運も必要としません。逆にいえば、「何もしないこと」を求められるといっても過言ではないでしょう。
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