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ジャガーの新世代「タイプ00」はむしろ伝統的だ 超絶モダンな中に見えるブリティッシュネス

東洋経済オンライン / 2025年1月11日 11時0分

ウィリアム・ライオンズ卿の信念「Copy Nothing」まで引用するタイプ00は、このモデルを示唆しているのではないだろうか。

マイアミでは、インテリアも公開された。バタフライドアからアクセスするそこは、エクステリア以上にモダンだ。

キャビン中央と、左右を前後に貫くのは手仕上げの真鍮で、自然保護の観点からウッドパネルの使用が控えられる中、代替素材として起用したものだと想像している。

左右2枚のデジタルディスプレイは、スタートボタンを押すと立ち上がる仕組み。この種のデバイスは中国などでも提案があるので、特に驚きはない。

それよりも、シートを含めてモダンな造形ではあるが、水平基調でこれ見よがしなディテールはなく、落ち着きがあり上質感も伝わってくる。この仕立てには、さすが英国のブランドだという印象を抱いた。

幾多の挑戦をしてきたジャガーの一手に

今回のタイプ00は、そのまま市販に移されるわけではなく、最初のプロダクションモデルは4ドアGTで、2025年後半に発表する予定だと公表している。満充電で770km(WLTPモード)という最大航続距離と、15分で最大321km分の急速充電の実現をターゲットにしているという。

市販に当たってはノーズが少し短くなり、キャビンが長くなることが予想されるが、それ以外のデザインテーマは引き継がれるはずだ。

全長が5mを超えていることを考えれば、ロールス・ロイスやベントレーがライバルになりそうだが、それらに比べれば圧倒的にモダンである。一方、ドイツやアメリカ、中国のプレミアムEVに対しては、英国車らしいオーセンティックな雰囲気が個性になる。

ジャガーの2023年度の販売台数はグローバルで約6万台と、メルセデス・ベンツ(約204万台)やBMW(約255万台)とは比べるまでもないレベルにある。このままでは、再浮上の可能性は厳しいと見るのが自然だろう。

しかし、歴史を振り返れば、このブランドは新たな挑戦をいくつもしてきた。タイプ00を2025年における革新と捉えれば納得できるし、プロポーションにもインテリアにもブリティッシュネスを絶妙に織り込んでいることに感心している。

個人的にはテスラ・サイバートラックとの2台並びは、かなりクールだと思う。サイバートラックを買うような所得と感性の持ち主であれば、新生ジャガーも響くのではないだろうか。

【写真】これはモダンか?トラディショナルか?ジャガー「タイプ00」のデザインをもう一度チェック!(70枚以上)

森口 将之:モビリティジャーナリスト

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