異業種交流会で「人脈づくり」満足する人の盲点 多数の味方をつくる、鯱もなか流・人脈形成術
東洋経済オンライン / 2025年1月12日 8時40分
創業は1907年。看板商品の鯱もなか(しゃちもなか)は1921年に誕生し、100年以上にわたって守り続けられてきた地元の銘菓。
しかし、2020年に起こったコロナ禍で売上が大きく減少。仕方なく余剰在庫をコロナ支援の特別販売サイトで売ったところ、予想以上の反響があり、自分の代で暖簾を下ろそうと決めていた先代を娘夫婦が説得。4代目当主となり、100年の歴史を守るべく立ち上がります。新たに専務となった著者はどんな手法でお客さんの心をつかみ、ファンを増やしていったのでしょうか?
『鯱もなかの逆襲』より一部抜粋、再構成してお届けします。
人脈は「数」より「質」を重視せよ
他者の知名度や人気にあやかって自己の影響力を高めていくための方法をお話ししましたが、X以外で僕が試したこともお伝えします。
数年前、リファーラルマーケティングを行っているサービスに入会しました。リファーラルマーケティングとは、紹介によって新しい顧客との繋がりを広げていくマーケティング手法のこと。マーケティングの先進国であるアメリカで積極的に取り入れられていて、日本では2006年ごろから徐々に広まってきています。
僕が入会したサービスでは、会員になると定例会に参加できるようになり、互いに第三者を紹介し合って人脈を広げていくというものでした。参加者は独立したばかりのフリーランスや中小企業の経営者、企業のマーケティング担当者が特に多いようです。
実際に僕も、「鯱もなか」の事業を継ぐにあたり、ビジネスのための人脈を広げたいと思って入会しました。しかし、何度か定例会に参加してみたものの、3カ月ほどで退会してしまいました。
入会して1カ月くらいは、自分の知らない世界を垣間見ることができ、普段知り合うことのないような人たちと交流が図れるので、毎日が刺激的でした。Facebookの友人もみるみる増えていきました。
ビジネスに活かせるような人脈に乏しかった僕が、さまざまな業界で活躍している人と知り合い、交流できる相手が一気に増えたことは、大きな自信になりました。
けれども、紹介してもらった分、自分も誰かを紹介しなければならないというルールが次第につらく感じるようになってしまったことが、退会した大きな要因です。
人脈は、数よりも質の方が大事だと思うのです。
リファーラルマーケティングを活用することで得たものは確かにありましたが、それなりに費用もかかりましたし、時間も取られました。手っ取り早く人脈を広げるための方法としては良いかもしれませんが、それだけではビジネスで有効活用できるとは言えない、というのが僕の感想です。
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