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バイクからトラックまで乗り物見聞録的2024総括 ロールス・ロイスからコンセプトカーまで試乗

東洋経済オンライン / 2025年1月12日 14時0分

しかし乗用車と異なり、商用車、とくに大型トラックともなるとキャブやフレーム、サスペンションの構造などいわゆる骨格部分は長きにわたって活用される。それは、重量物を安全に運ぶための設計思想はすでに完成の域に達していること、乗用車のように複数の車種でプラットフォームを共有することがむずかしいことなどが長期活用の理由だ。また、需要と供給の関係からも乗用車のような大量生産/販売も期待ができない商用車特有の事情もある。

3つの開発コンセプト

新型スーパーグレートの開発コンセプトは次の3点だ。

①経済性能。2025年度に導入予定の重量車燃費基準であるJH25モード(2025年度燃費基準)に対応した。対応策のひとつとして新型スーパーグレートでは新型エンジン「6R30」型を搭載した。従来モデルでは「6S10」型(7.7L)と「6R20」型(10.7L)の2本立てだったが、新型では排気量を大きくした12.8Lエンジンを加えた。いずれも直列6気筒エンジンだ。

試乗したのはスーパーグレートのFSカーゴモデル(8×4低床)で搭載エンジンは6R30型の低出力版T1型。低出力とはいえ最高出力は394PS/1600回転、最大トルクは2000N・m/1100回転と十分に強力だ。ちなみに高出力版T2型で421PS/1600回転、2100N・m/1100回転と一段と力強い。なお、6R30型のポテンシャルは高く、最大530PS/2600N・mのスペックを誇る。

トランスミッションはシングルクラッチAMTの「ShiftPilot」でギア段は前進12段。シフト操作はステアリング左側のレバーで行う。クラッチペダルは備えずアクセルとブレーキの2ペダル操作で運転可能。補助ブレーキはそのシフトレバーを上に上げると作動する。全3段構成で、1段目と2段目はジェイクブレーキ(排気バルブの作動内容を変更し圧縮工程のピストン運動で抵抗を生み出す)として機能し、3段目ではジェイクブレーキに加えて速度に応じたギア段のシフトダウンが自動的に行われ、一層強い制動力が生み出せる。

安全性や快適性も向上

②安全性能。三菱ふそうが属するダイムラートラックでは、欧州/北米、そして日本で販売する大型トラックに統一システムによる運転支援技術であるADAS(Advanced driver-assistance systems:先進運転支援システム)を組み込んだ。新型ではADAシステム全体を機能進化させるとともに、ミリ波レーダーや光学式カメラなど同一センサーを活用する衝突被害軽減ブレーキである「ABA6」も進化させた。認知対象物に静止している子供(60km/hまで認知可能)を加え、また制動開始位置を早めるなど、実際の交通環境で求められるシナリオを追加した。

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