原宿「意識高い系フードコート」で出会う未知の味 東急「ハラカド」は若者の楽園、だが意外にも…
東洋経済オンライン / 2025年1月12日 9時20分
かつての木造駅舎とは打って変わり、ガラス張りのモダンな建造物として新たなスタートを2020年に切った。明治神宮側に新たな出口もできるなど、利便性が大幅に向上している。
駅から出て、腹ごしらえの散歩として竹下通りへ向かう。土曜日ということもあってやはり人出が多い。
数年前にブームとなったタピオカミルクティーを提供する店は数えるほどであり、変わって「10円パン」「トルネードポテト」といった韓国発祥のグルメを扱う店が多いように感じた。今後もまた、新たなブームがこの街から生まれていくのだろう。
目まぐるしく移り変わるブームはどこ吹く風、以前に原宿を訪れたときと変わらず、安定して営業しているのがクレープ店である。
1976年に産声を上げ、国内初のクレープ専門店とされる「マリオンクレープ」はその代表格だ。原宿といえばクレープ、あるいは食べ歩きというイメージの立役者である。原宿という地名が消え、またトレンドが移り変わる中でも確固たる地位を築き上げている。
原宿の歴史と文化が、神宮前交差点には詰まっている
竹下通りを抜け、明治通りを渋谷方面に少し歩くとラフォーレ原宿、そして神宮前交差点にぶつかる。この辺りは原宿の歴史を語る上で非常に重要なエリアといえるだろう。
例えば神宮前交差点のオモカドが建つ場所には、かつて「原宿セントラルアパート」があった。
1958年に完成した原宿セントラルアパートは、もともと米軍関係者などを対象とした共同住宅だったが、時代を経てクリエイターたちが集まるようになり、文化の発信地としての立ち位置を確立していった。
マンションの一室でデザインなどを行う「マンションメーカー」と呼ばれるアパレルメーカーが多数活動していたとされる。
こうしてファッションの街として原宿が知名度を高める中、1978年にオープンしたのがラフォーレ原宿だ。
森ビルグループが商業施設として初めて手掛けたもので、当初は高級ブランドを中心にラインナップしていたとされる。
一方、街に集まる若者とのギャップに苦しみ、マンションメーカーを中心とした品ぞろえに転換。やがて「DCブランドブーム」の総本山として存在感を発揮するようになっていく。
このような形で、原宿はファッションや文化に興味を持つ若者に魅力的な街となっていった。そして、その歴史・文化を引き継ぐのがオモカドであり、ハラカドなのである。
地下には温泉、とにかく「文化」を感じる不思議な施設
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