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ヤマザキマリ「飢えは多くのことを教える」の真実 実体験で腑に落ちたラテン語の格言が意味すること

東洋経済オンライン / 2025年1月16日 17時0分

ラテン語の格言をめぐって対談したヤマザキマリさん(右)とラテン語さん(左)(写真提供:SBクリエイティブ)

古代ローマを描いた『テルマエ・ロマエ』などで知られる漫画家・随筆家のヤマザキマリ氏と、古代ローマの公用語であったラテン語を研究し、Xでも人気のラテン語さんが、2人の共通の話題である古代ローマやラテン語をめぐって対談した。

対談では、漫画とラテン語研究という、多くの人が進まない道を2人が生きていくのに支えになった、偉人たちの名言が紹介された。自分だけの人生、その一歩を踏み出すために、必要な考えとは?

※この対談は2人の共著である新刊『座右のラテン語』からの抜粋です。

ウェルギリウス、勇気にまつわる3つの格言

ラテン語:我々が対談前に用意してきたラテン語格言リストから、ここでは、大胆さについてのラテン語を取り上げたいと思います。

possunt, quia posse videntur「できると思うからできる」

ne cede malis, sed contra audentior ito「禍に屈せず勇敢に進め」

前者は私が選んだもので、後者はヤマザキさんが選んだものです。何かしらの大胆さをある程度持ち合わせていないと、人間はあまりことを始められない気がするんですね。生きるうえで慎重さはもちろん要るんですが、慎重に生きているだけだとなかなかやりたいこともできなくなってしまうので、大胆さに通ずるラテン語を私も選ばせていただきました。

ヤマザキ:ラテン語さんは割とこの手の格言を選んでいますね。これもそうだし。

audentes fortuna iuvat「運は勇敢な者の味方をする」

ラテン語:そういうふうに思っていないと、本も書けず、記事も書けないので。常に大胆であろうと、そう思っております。

ヤマザキ:やはり強気の思い入れは時々必要になりますね。私もいつも漫画やエッセイの締め切りが迫ってくる時に、絶対落とさない、落とすわけない、絶対に間に合う!と思い込みながらやっています。

ただ危険なのは、できると思うからできると思っていたのに、結果的にできなかった時です。思い通りに行かなかったことへの落胆に魂を持っていかれないようにしないといけません。

志望校に絶対受かると思っていながら、受からなかった時どうするか。仕事で思っていたような結果が出なかったらどうするか。そのような顛末を受け入れる寛大さもしっかり持っていないと、懸命に頑張った自分がかわいそうです。そういう寛大さを持つことも勇気が要ることですよ。

ラテン語:できなかった時は、いったんは受け入れて次の糧にするというか、次どうやって成功するかを反省して考えるとかが必要ですね。

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