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鳥羽シェフが才能よりも信じる「圧倒的努力」 ビジネスで大事なのは、信頼よりも、まず信用

東洋経済オンライン / 2025年1月17日 18時0分

鳥羽周作氏と、表参道に店を構える「sio AOYAMA 」のスタッフ(写真:『モテる仕事論』)

クリエイティブな仕事に必要不可欠だと言われる「才能」や「センス」。しかしレストラン「sio」のオーナーシェフ、鳥羽周作さんはそれよりも「圧倒的な努力」が何よりも大事だと言います。小学校教員から31歳で料理の世界に飛び込み、「sio」をミシュランガイド東京2020から6年連続で掲載されるまでに成長させた秘訣を、鳥羽氏の著書『モテる仕事論』から一部引用・再編集してご紹介します。

「圧倒的な努力」の次に才能やセンスが出てくる

あるジャンルに精通するというのは、知識と細かい目盛りの自分の物差しを持つこと。そういうものは、絶対に努力しないと得られません。僕は、才能はほとんど関係ないと思います。

才能やセンスというのは、「圧倒的な努力」の次のステップで出てくることではないでしょうか。

この「圧倒的な努力」という言葉を僕は、幻冬舎社長の見城徹さんから教わりました。「圧倒的な努力は岩をもうがつ」。まさにその通りだと思います。それこそが不可能を可能にし、自分を超えさせます。

でもほとんどの人は、圧倒的な努力をする前に、才能やセンスの話を持ち出します。そこは明らかに順番が間違っていると思います。

実際僕は「自分はセンスがない」と言うスタッフに、よくこう言います。「いやいや、その前に死ぬほど努力しないとダメじゃない?」と。

「自分は才能やセンスがない」というのは、結局言い訳にすぎません。そこまでの努力はしたくないという怠慢の弁解にすぎない。

確かにたいていの仕事は、そこまで努力しなくても、一応はこなせます。しかし、圧倒的努力の果てには、今までとは全く違う風景と大きな実りがある。僕は未だそれを知らない人に向かって、そのことを言いたくて仕方ありません。

目標に必要なのは、努力と思考

でもそんな人も、本当はそのことをわかっています。わかっているのに、やらないだけ。それはすごくもったいないことだと僕は思います。まず絶対に必要なのは、努力の量。それに思考をかけ合わせることで、大きな目標に向かって何かが積み上げられていきます。

努力とは、行動です。それがなく、頭であれこれ考えるだけでは、何も始まらないのです。僕がいろんな新しい料理を次々に生み出せるようになったのは、ものすごい量の努力をしてきたからです。

以前は細かい要素をいろいろ組み合わせながら、意識的に考えていました。店の厨房や家の台所だけでなく、目につく食べ物すべてを毎日インプットし続け、常に考えていました。

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