創業22年で「過去最高の売上」ラーメン店主の勝因 「好き」をとことん突き詰める、渡辺樹庵の流儀
東洋経済オンライン / 2025年1月19日 8時50分
ですが、いつもの売り上げにプラスしてお客さんを呼びたいのならば、本気の限定ラーメンを作る必要があると思います。普段、ラーメン屋で限定ラーメンを食べないという人でも食べたくなるような話題性を大事にしています」(樹庵さん)
2024年の限定ラーメンのラインナップを見ていこう。
1月 背脂チャッチャ(こってり、あっさり)
2月 背脂チャッチャ(味噌)
3月 札幌ブラック、札幌塩ラーメン、札幌味噌ラーメン
4月 中華そば、ワンタンメン、もっと美味しい渡なべ
5月 幻の渡なべ2024、すっごいよ豚骨
6月 後期型六坊、つけめん、辛つけめん
7月 豚骨ラーメン
8月 大分佐伯ラーメン、ちゃんぽん
9月 沖縄そば 元味、沖縄そば 新味
10月 鶏と豚皮
11月 京都風ラーメン
12月 ちゃぶ屋1996
樹庵さんはいまだに、自分が作りたいラーメンを作っているだけだという。
一年中各地のラーメンを食べ回るラヲタとしての感度の高さが多くのラーメンファンに届いているのだろう。限定ラーメンのヒットを連発したことで、実績と信頼が作れたのではないかと樹庵さんは分析している。
長く続いているラーメン店であっても、一般的には売り上げは年々徐々に落ちていくものだ。
常連客のしっかりいるお店でも、お客さんの環境の変化で少しずつ客足は減っていくものである。売り上げを保ち続けるためには、必ず新規のお客さんを獲得しなければならない。
「渡なべ」は幸い「食べログ」で高田馬場エリアのラーメンで1位なので、新規のお客さんが来やすい環境ではあった。しかし、コロナ以降の限定の連発で明らかに売り上げのベースがアップしている。
「『渡なべ』は創業からも長いですし、皆さんに知ってもらえているラーメン屋ではあると思いますが、いまだに初めて食べに来てくれる人というのは必ずいます。
ここに来て売り上げが伸びていることを考えると、まだ『渡なべ』は売れてないのかもしれないと思いました。伸びしろはまだあるのかもしれないなと思うんです」(樹庵さん)
伝説の一杯を再現、裏であった熱いストーリー
2024年12月は、伝説のお店「ちゃぶ屋」の1996年の味を再現した「ちゃぶ屋1996」という限定ラーメンを提供した。
これが空前の大ヒットとなり、「渡なべ」は創業から22年経った昨年12月に過去最高の売り上げを叩き出した。最高で1日135杯を記録し、12月5日から31日の27日間、ペースを落とすことなく売れ続けた。
この記事に関連するニュース
-
俳優・東出昌大さんがYouTubeで作ったあの「鹿スパイスカレー」がTHE KiTCHENSで、1月20日よりデリバリー・テイクアウトにて独占先行販売!
PR TIMES / 2025年1月17日 15時45分
-
隠し味は麹! 「進化系札幌味噌ラーメン」がすすきのに初出店【札幌市】
北海道Likers / 2025年1月14日 20時0分
-
3億円を株投資で失い、40歳で時給850円のバイト…人生に絶望した男性が「19時間待ちのラーメン店」を築くまで
プレジデントオンライン / 2025年1月11日 10時15分
-
客はほぼ「みそちゅう下さい」うどん店の一番人気が『みそ味の中華そば』口コミで広がった看板はきしめんの“なのにグルメ”
東海テレビ / 2025年1月9日 17時23分
-
あのスガキヤが店の真横で出す「新業態」の正体 たこ焼き、鍋焼うどんも…その狙いは?
東洋経済オンライン / 2024年12月21日 8時50分
ランキング
-
1日本人が不安定な社会で「自分の財産」を守る方法 トランプ大統領の再登場で心配される2025年
東洋経済オンライン / 2025年1月19日 8時0分
-
2明治チョコレート、カカオ高で決めた「究極の選択」 味と手頃な価格を両立することができるか?
東洋経済オンライン / 2025年1月19日 8時10分
-
3「書店はそこにあるだけで何かの役割を果たす」能登地震から2か月で営業を再開した珠洲市の書店は“復興のシンボル”となった
NEWSポストセブン / 2025年1月19日 11時15分
-
4富士通社長に聞く「組織変革の真意」 AIエージェントの未来は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月18日 14時42分
-
5所要時間は日本最長!異色の「サンライズ出雲」が春に運転へ 列車の時刻に変更も
乗りものニュース / 2025年1月19日 8時42分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください