1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

日本人が不安定な社会で「自分の財産」を守る方法 トランプ大統領の再登場で心配される2025年

東洋経済オンライン / 2025年1月19日 8時0分

<プラス影響>
●金融
●資本財・サービス
●情報技術
<マイナス影響>
●一般消費財・サービス
●公益事業

2025年の投資環境を考えたときに、やはり最大のインパクトはトランプ大統領の登場だろう。しかも彼はカナダをアメリカに統合するとか、グリーンランドをアメリカが買うといった奇想天外な政策を打ち出している。そういう意味では、これまでの常識が通用しない。株式市場や債券市場といったオーソドックスな金融マーケットだけに投資していたのでは、リスクが高い資産運用になってしまうかもしれない。

そう考えると、2024年には大きく値上がりした金価格と暗号資産にも、やはり注目せざるをえない。引き続き2025年も有力な投資商品と言っていいかもしれない。

例えば、金価格は過去最大級のリターンを記録した。約27%上昇し1トロイオンス=2800ドルを瞬間的とはいえ超えた。これは、S&P 500の上昇率を25%以上も上回っており、ジャスダック総合指数の上昇幅に対して30%を超える水準となった。JPモルガンやゴールドマンサックス、シティグループのアナリストなどは揃って目標価格を1トロイオンス=3000ドルとしている。

金が強い背景事情

その背景には、インフレが収まりつつあるため将来的に金利低下が予想され、地政学的なリスクの高まりがある。さらに世界中の中央銀行が金の保有量を高めており、とりわけ中国政府の金保有量は2008年以降、3倍余りに増加している。調査機関のワールドゴールドカウンシルは中央銀行の29%が、今後1年間に金の保有量を増やす意向だと発表している。

さらに大切なことは、トランプ政権が打ち出すさまざまな政策の影響を「金は最も受けにくい」と思われていることだ。金以外の貴金属や通貨は、貿易戦争に弱く、インフレなど大きな痛手を被る可能性がある。金だけは、貿易が混乱してもその影響が抑えられるだろうと言われている。地政学リスクなど、トランプ政権のもたらす混乱にも金は強いはずだ。

一方、トランプ氏が大統領選挙で大きな借りを作ったと言われている「暗号資産」も、2025年は大きな節目となる1年になるかもしれない。とりわけビットコインは、トランプ氏が大統領選で勝利したときに、初めて1ビットコイン(BTC)=10万ドル(約1570万円)の大台を突破し、2024年1年間で2倍以上の価格になった。この傾向が2025年も継続するのかどうかは定かではないが、大きな可能性は考えられる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください