1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

ファミマ、いつの間にか「ファン急拡大」の背景 アパレルが話題も、食品にも消費者目線が通底

東洋経済オンライン / 2025年1月22日 8時40分

① 既存のアパレルとコンビニエンスウェアの「いいとこ取り」
② 「売り場」としての魅力

それぞれ、詳しく説明する。

既存のアパレルとコンビニエンスウェアの「いいとこ取り」でシェアを伸ばす

まずは、①既存の一般アパレルとコンビニアパレルの「いいとこ取り」だ。

先ほども述べたように、ファミマで扱う衣類の種類は多岐にわたる。もともと、コンビニで販売されている衣料品は、旅先などでのアクシデントにともなう「緊急需要」がほとんどだった。

ファミマが目を付けたのは、そんな「ついで買い」ではなく、「目的買い」をする衣料品を作ること。これはつまり、「一般アパレル」と同じレベルを目指す、ということだ。

そのためにデザイナーとしてファッションブランド「ファセッタズム(FACETASM)」を手がけるデザイナーの落合宏理氏を迎えた。製品ラインナップもさまざまなものを揃え、特に靴下などではカラーバリエーションも多く用意した。

また、ハンカチは、良質な国産タオルである「今治タオル」のハンカチを販売。税込み660円で、わざわざ買いに行かなければ手に入らなかった今治タオルが、近所のコンビニで手に入るようになった。私も使っているが、手触りは最高で、人気商品の一つだ。

さらに、アパレルが度々行っているコラボレーションも積極的で、Netflixの人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」や、プロ野球チームの「読売ジャイアンツ」や「福岡ソフトバンクホークス」、さらに音楽フェスティバル「フジロック」とのコラボレーションを行っている。まるで、一般アパレルのようなのだ。

一方、完全にアパレルのようになっているかというと、そうではない。

この点、繊維業界記者の南充浩氏は、ファミマのアパレルがウケた理由について、コンビニが持つ店舗数の多さと入店のしやすさが影響したのではないかと分析する。服を買うときに、近所に店舗があれば楽だし、コンビニであればアパレルより入りやすい。もっといえば、ユニクロやGUよりも気軽に入ることができる(ファミマの「コンビニエンスウェア」ヒットの理由を考察/「FASHIONSNAP」/2024年3月9日)。

これが、強みの一つになっているというのだ。つまり、ファミマのアパレルは「既存のアパレルとこれまでのコンビニアパレルのいいとこ取り」をして人気を博しているといえる。

ファミマの衣料品売り場は「ユニクロ」的?

一方で、筆者が注目しているのは「売り場としての面白さ」だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください