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10億回再生「エガちゃんねる」D語る"下品の流儀" 「コアなファン」にだけ刺さっても続かない

東洋経済オンライン / 2025年1月24日 14時0分

「番組が終わる」というのはとても残酷で悲しく、厳しい現実です。なので、「エガちゃんねる」を始める時の大きな指針として、「終わらない番組を作ろう」というのが僕の中にありました。

「エガちゃんねる」の多くの動画でハートフルと下品な中身を同居させていること、「羊の皮を被った下品」でいるのはこの理由からです。

「コア層にだけ刺さるコンテンツ」として同様の失敗は「エガちゃんねる」でもあります。江頭さんとブリーフ団による「【コント】江頭家の人々」です。「江頭さんのコント」という新しい一面を開拓するべく企画した「江頭家の人々」。その内容について僕らは手応えがあり、「人気シリーズになるかも」とまで考えていました。

「やりたいこと」と「売れること」のバランス

実際に動画を公開してみると、コアなファンにはしっかり刺さっていて、コメント欄もとても好意的な内容ばかり。でも、コメント欄の熱とは裏腹に再生数は全然伸びませんでした。

多くの視聴者が江頭さんに求めているのはリアルであって、コントをする江頭さんではなかったのかもしれません。コメント欄では続編を望む声がたくさんありましたが、「あ、このままでは『エガちゃんピン』と同じ轍を踏んでしまう」と、残念ではありますがシリーズ化はあきらめることにしました。

じつは、この「作っている人たちは手応え十分なのに当たらない」「コアな層には刺さるけど一般ウケしない」というものは、「エガちゃんねる」に限らず、世のコンテンツで陥りやすいワナかもしれません。

コアなファンを喜ばせることは最重要課題だけれども、そこだけを見すぎず、ライト層や新規層にも受け入れられやすいものを目指さないと、瞬発的な人気は出たとしても長続きはしない。「エガちゃんねる」を終わらせないために。

日本人なら誰でも知っている大人気ミュージシャンが、「自分たちがやりたい音楽」と「売れる音楽」は別で、両方バランスを見ながら作っている、とラジオで話しているのを聞いたことがあります。

自分たちがやりたいこと、コアなファンに喜んでもらえることをやるのは大事だけれども、そこだけを見すぎず、幅広く受け入れてもらえるものも作っていく。それはいろんなジャンルで言えることかもしれませんね。

評価されるのは結果を残した者だけ

「エガちゃんねる」は2023年、その年公開した全動画で100万回再生以上、という結果を残すことができました。ユーチューブは「再生回数の話ばっかりだな」と思われるかもしれません。でも、内容的な満足を目指すだけではなく、数字的な結果を見ることも、プロとして、そして「エガちゃんねる」がより面白いコンテンツであるためにも不可欠だと考えています。

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