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冷凍ラーメンで「3連覇」鬼才店主の凄すぎる発明 三鷹・すず鬼の「スタ満ソバ」一体何が凄いか

東洋経済オンライン / 2025年1月24日 8時40分

途中で腱鞘炎になり挫折を味わい、ホールの仕事をするなどしたが、この時の経験が今につながっているという。

鈴木さんは修業に行きたいラーメン店がいくつかあったが、独立を前提に修業に入ると「味を盗みに来たんじゃないか」と思われ、なかなか面接に受からなかった。

そんな中、料理長の知り合いが働いていた熊本ラーメンの「火の国ラーメン てっぺん」を紹介してもらい働くことになった。

ここで鈴木さんは、給料は少なくてもいいので空いている時間に店舗でラーメンの試作をさせてくれとお願いし、ここから味の研究が始まる。

豚骨ラーメンで独立しようと試作をしている中、東京・大泉学園に綺麗な物件が見つかった。ここで独立しようと思ったが、近くに豚骨ラーメンの名店があったこともあり、その頃流行っていた豚骨魚介つけ麺で独立することにした。

こうして鈴木さんは2005年に「麺屋 とらのこ」を23歳でオープンした。

ラーメン評論家の石神秀幸さんが紹介してくれ、ブレイク。魚粉たっぷりの甘・辛・酸のバランスの取れたつけ麺が大人気になった。

お店が儲かって軌道に乗った鈴木さんは、今度はうどんの修業に入り、うどん業界も変えてやろうと、2009年練馬で「肉汁うどん 肉汁や」をオープンする。魚介のうま味をきかせたラーメンっぽいうどんを提供し、人気を博した。

2017年「鶏こく中華 すず喜」をオープン

でも鈴木さんは、うどんよりラーメンのほうが商売的にも作り手としても向いているし面白いと判断し、ラーメンに絞って営業を続けることにする。

こうしてオープンしたのが練馬の「麺 酒 やまの」である。「やまの」とは「トゥーランドット」時代に自分を一番可愛がってくれ、厳しく指導してくれたが、亡くなってしまった愛知県出身の先輩の名前である。

これまではお店を立ち上げて人を育て、人に任せて運営するケースが多かったが、奥さんに「子供たちにパパがラーメン屋をやっていると見せてあげたいから自分で立つお店を作れば」と言われ2017年、三鷹で新店をオープンすることにする。

これが「鶏こく中華 すず喜」である。

兵庫県の「がふうあん」で食べ、教わった半濁りの関西風のラーメンを関東寄りにアレンジして出してみようという試みだった。

「すず喜」は昼だけの営業だったが、お客さんの入りが良かった。昼だけだともったいないので、ここで夜も何か営業できないかなと考えていた時に、「トゥーランドット」時代の同期で居酒屋に修業に行かせていた西本さんが加わり、夜の新ブランドを立ち上げることになる。

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