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冷凍ラーメンで「3連覇」鬼才店主の凄すぎる発明 三鷹・すず鬼の「スタ満ソバ」一体何が凄いか

東洋経済オンライン / 2025年1月24日 8時40分

商標をとるレベルで自信のある名前だったという。

「宅麺.com」で全国3連覇を成し遂げた「スタ満ソバ」

こうして「スタ満ソバ」は「宅麺.com」で全国3連覇を成し遂げた。ここにも鈴木さんの並々ならぬ努力がある。

「もともと宅麺は利幅が悪く、やりたくなかったのが本音です。一度付き合いで出してみたのですが、店のまま作って冷凍しても美味しくないんです。

そこでお店とは違った作り方で、宅麺で食べても美味しく食べられるように改良を重ねました。すると売り上げは伸びていきました」(鈴木さん)

当初はそこまで積極的ではなかった鈴木さんだったが、後に考え方が変わった。コロナの期間中に宅麺の大事さを知ったのだ。お店にお客さんが来なくなった時、宅麺の売り上げが本当に大きかった。お店に来られなくても自分のラーメンを自宅で食べてもらえる機会は、鈴木さんにとって大きかったのだ。

ここから本気で商売の一環として宅麺の販売に取り組むことにし、今では宅麺の大人気商品になっている。

「やる気・元気・すずき」がモットーの鈴木さんは、「スタ満ソバ」を食べて元気になってほしいというのが宅麺作りの入り口にある。

そこで宅麺では店で出しているよりも具材を多くし、さらに野菜やトッピングなど何も用意しなくても美味しく食べられるものを作ろうと心がけている。

「宅麺も売れるまでがまず大変です。まず一度食べてもらい、どれだけリピートしてもらうかが勝負になってきます。

うちは『損して得とれ』で薄利ではありますが、この形の宅麺でお客さんに満足してもらうことにしました。私はいつまでもラーメン屋のオヤジでありたいと思っています。

近くに来たから『すずきでも食べるか』『お土産ラーメンも量多いしまた買ってみるか』『今日は近くに来たからすず鬼でいいよね』。これぐらいのテンションでお店に来てもらえればいいと思っています」(鈴木さん)

宅麺があることで、店にも良い影響が

安くて美味しくてお腹いっぱいになるラーメンという形をできるだけ崩したくないと考えている鈴木さんは、宅麺の売り上げがお店の売り上げにプラスされることがとても大きいと話す。

宅麺がなかったら、お店のラーメンの売価を上げなくてはいけなくなっただろうからだ。

宅麺はラーメン店の客席の回転とは関係なく売れていく。ここで売り上げが増えるのは、ラーメン店にとってとても大きいのだ。

「長年ラーメン屋をやっていますが、このブレイク感は一生に一度あるかないかのものだと思います。私はスタ満に生かされています。これからもお客さんに満足していただけるように精一杯努力していきたいです」(鈴木さん)

【もっと読む】「苦情で閉店→大行列店」47歳・つけ麺店主の格闘 つけ麺日本一「YOKOKURA STOREHOUSE」の流儀 では、栃木・小山にある大行列店「YOKOKURA STOREHOUSE」のこれまでについて、ラーメンライターの井手隊長氏が詳細に解説している。

井手隊長:ラーメンライター/ミュージシャン

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