1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

冷凍ラーメンで「3連覇」鬼才店主の凄すぎる発明 三鷹・すず鬼の「スタ満ソバ」一体何が凄いか

東洋経済オンライン / 2025年1月24日 8時40分

「はじめから、昼とはまったく真逆のラーメンを出そうと言っていました。間口が広がる分にはいいですが、昼のお客さんと喰い合うならば意味がないと思っていたからです。こうしてできたのが『スタ満ソバ』です」(鈴木さん)

ハイブリッドに仕上げた「スタ満ソバ」

好きだった二郎系の要素を入れたラーメンを作ろうと思い立ち、さらにご当地ラーメンが好きだった鈴木さんはご当地ラーメンをジャンク寄りに仕上げられないかと模索する。

千葉県にある「竹岡式ラーメン」と「アリランラーメン」に寄せながら、二郎系の要素を加えハイブリッドに仕上げることにした。

チャーシューの煮汁をベースに醤油辛く仕上げる「竹岡式ラーメン」の要素と、スタミナ満点の「アリランラーメン」の要素を掛け合わせる。上に炒めた豚肉、タマネギ、ニラをどさっとのせ、ワシワシ麺で背脂・ニンニク・ショウガを無料トッピングできるようにした。

こうして生まれた「スタ満ソバ」は、二郎系の中でも麺が攻撃的な「富士丸」×「竹岡式」×「アリラン」というまったく今までになかったラーメンだった。

「いろいろな組み合わせを試してみましたが、このパターンが一番上手くいきました。『ご当地×ジャンク』というのは今まであまりなかったですし、ご当地ラーメンの要素をしっかり残しながらジャンク感を演出するラーメンもあまりなかったと思います」(鈴木さん)

昼と出しているラーメンがまったく違うので屋号も変えようと、昼の「すず喜」に対して夜は「すず鬼」と名付けた。お客さんに「喜」んでほしいと思って名付けた「すず喜」とは逆に、パンチのあるラーメンで「鬼」になろうと「すず鬼」と名付けた。

「朝・昼・夜」今は三毛作で営業

夜営業は好調で、お客さんの反響は鈴木さんの思い描いていた通りになった。

「もともと昼の『すず喜』のベースがあったのでブレイクしやすかったと思います。昼と夜で客層が違い、新しいお客さんが集まったのが大きかったです。昼のファン、夜のファンがそれぞれいる形です。

今は朝・昼・夜と三毛作で営業していますが、お客さんはそれぞれ好きな味を見つけてくれ、どこかしらで来てくれます」(鈴木さん)

この「スタ満ソバ」というネーミングも秀逸だ。「スタミナラーメン」という名前ではここまで流行らなかったかもしれない。背徳感のあるパワフルな名前を付けようと、店名の「すず鬼」に負けない名前を考えた。

「スタミナ満点」略して「スタ満」、満点=100点という意味もあって縁起もいいし、お客さんの目に留まりやすい名前になった。「満」が名前の真ん中にあることで、字面の重さもあり、素晴らしい名前だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください