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4時間待ちも…トラック運転手悩ます切実な問題 シャワーに長い行列、知られざる水回り問題

東洋経済オンライン / 2025年1月24日 7時50分

1日何度も必要になるのが「トイレ」だ。普通自動車の場合、コンビニなどの駐車場にクルマを停めてトイレを借りることは容易だが、大きなトラックはトイレ以前に駐車マスが設けられていない店が多い。

都心においては駐車場すらない店舗も多く、トラックドライバーはつねにトイレの場所を気にしながら仕事をしているのが実情なのだ。

しかし、トイレ以上に深刻なものがある。それが、「入浴施設」だ。

さまざまな場所でいろいろな荷物に触れ、さらに汗をかく現場。炎天下の中でもアイドリングストップして待たされたり、荷物を1つ1つ手で積み降ろしたりしなければならないドライバーたちは、1日にTシャツを何枚も着替えるほど大量に汗をかく。

また、肉体労働のイメージから、ずっとホコリまみれ・汗まみれだと思われることもあるのだが、多くのトラックドライバーにとって清潔を保つことは大切な業務のうちの1つになっている。

「食料品や医薬品を運んできました。ドライバーにとって、不衛生は直接のクレームにつながります」

「夏場は毎日洗濯します。コインランドリーがない場合は、手洗いしてますね」

1週間で1回しか浴びれないという人も

こうみても「1日に数回シャワーを浴びたい」という声が上がることは想像にかたくない。が、現状は数回どころか1日1回のシャワーすらかなわないドライバーもいる。

「大型の長距離をやったことありますが、シャワーは週1でした」

「私は1週間の航海(運行)でよくて2回、大抵は1回、最悪入れないときもありました。長距離担当を半年で断念したのはこうしたシャワーの事情もある」

さらにこんな声も。

「汗をかいたらすぐにシャワーを浴びたいところですが、働き方改革以降、ドライバーにまで効率を求めてくるようになったことで、シャワーを浴びられる時間が取りづらくなっています」

多くのトラックドライバーがシャワーを求めて集まるのが高速道路の一部のSAPA内にあるコインシャワーだ。最近まで使用料は10分200円だったが、今は値上がりして300円のところが多い。そのため男性トラックドライバーの多くが「使用時間は10分」と答える。

ちなみに女性ドライバーで多かったのは「20分」だ。女性トラックドライバーは全体のわずか3%。長距離に限定すると、その数はより少なくなるため、女性専用シャワー前に男性のような長蛇の列ができることはないが、20分の利用になると1回で600円使うことになる。

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