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「フジはヤバい」と追求する側にも潜む"リスク" "性接待"は本当にフジテレビだけの問題なのか

東洋経済オンライン / 2025年1月24日 12時45分

スポンサーの大量離れや株価の急上昇など、大混乱に陥っているフジテレビ(画像:フジテレビ公式サイトより)

1月23日、中居正広さんの女性トラブルに端を発した一連の騒動を受て、フジテレビは社員向け説明会、フジ・メディア・ホールディングスは臨時取締役会を行いました。そして27日に、今度はオープンな形で記者会見が開かれるということです。

【全文画像】「…」が物議を醸した、中居正広「最後のメッセージ」

中居さんの出演番組がすべて終了・降板が決まり、さらに芸能界引退を発表したことで世間の注目は、ほぼフジテレビ一点に絞られました。

17日のフジテレビ・港浩一社長による会見後、ネット上に批判の声が殺到したほか、75社を超えるスポンサー企業がCMを控えたことで大混乱。春以降の契約続行に暗雲が立ち込めているだけでなく、広告料の返還や契約終了の前倒しを求める企業もあるなど危機的状況に陥っています。

フジテレビは独立性や透明性が担保された第三者委員会の設置を発表しました。しかし、調査結果が出るのは3月末と言われています。はたして、ここから2カ月以上もの間、「現在は調査中」の一点張りで世間に通用するのかは疑問です。

一方、メディアや世間の人々はそんなフジテレビを厳しい目で見ていくことになりますが、このところのムードを見ていると「本当にそれだけでいいのか」という疑問を感じてしまうところがあります。

もともと「実力優先ではない」キャスティング

ネット上の声を見ていると「フジテレビはとんでもない」という論調がほとんどを占めていて、それは一連の流れを見れば仕方がないでしょう。ただ、フジテレビに向けられた、“性接待”、社員が被害に遭ったときの対応、取引先との不適切な関係などの疑惑は、はたして同社だけの問題なのか。

あまりに「フジ憎し」が過熱しすぎて「木を見て森を見ず」になっていないか。猛批判に埋もれながらも、そんな声がネット上にチラホラと見えはじめています。

とりわけハラスメントや意にそぐわない性行為と“キャスティング”の関係性はフジテレビだけの問題と言い切っていいのか。

メディアも世間の人々も「同社を叩くだけでは根本的な解決に至らない」ことに目を向けなければいけないように見えます。

この​“キャスティング”には、「番組に出たい出演者側」と「人気タレントに番組に出てもらいたい制作者側」という両者の思惑があり、中居さんとフジテレビの疑惑は後者がベースになって起きたものと報じられています。

そしてエンタメ業界におけるキャスティングは、必ずしも実力にもとづいて行われるとは限りません。個人の好みや取引先への便宜などが優先されることもあるなど、フェアであることが必須ではないからこそ、ハラスメントや性被害の余地が生まれてしまいます。

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