1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

これからの日本に本当に必要な株式市場とは何か 投資量を増やし株価を膨らませても意味がない

東洋経済オンライン / 2025年1月25日 8時30分

必要なのは、正しい投資家の育成、自分で長期的な企業価値を判断できる、本当に優れた経営者を見抜ける投資家の育成である。それは海外にはいない。資本が必要なのは、資本を所有している株主、その特定の株主が優れた知見を持っているかどうか、目利きできるかどうかなのであって、輸入する必要があるとすれば、目利き能力であり、またその目利き能力を、企業の発展に使う意図のある株主なのである。

そして、それは世界的な投資家のウォーレン・バフェット氏ではない。バフェットとは、むしろ、野蛮な投資家ばかりのときに、それのアンチテーゼとしてしか存在しえない。全員がバフェットであるならば、コカ・コーラだけになってしまう。自分で新しい企業の発展を引き上げるような投資家、「能動的な目利き能力」のある投資家なのである。

これが、日本の株式市場改革へのデザインである。質の高い株主の育成、そして彼らが投資家の主役となるような制度を設計するのである。

だから、取引時間は短くし、取引手数料は、高速取引に対しては(禁止的でもいいが)高くするのである。

M&Aは正しいM&Aが適正に行われることであり、敵対的なものをあおっても仕方がない。また、流動性など要らない。必要なときに正しく適切にM&Aが行われるような市場が求められているのであり、毎日取引が成立する必要もない。

このように、まったく時代に逆行するように見える株式市場こそ、21世紀に本当に必要な株式市場なのである(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が競馬論や週末のレースなどを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

今回は競馬の前に将棋である。

なぜ将棋は女性のプロ棋士がいないのか

1月22日は、「将棋界のいちばん悲しい日」となった。プロ棋士編入試験の最終局である第5局で、西山朋佳女流三冠が敗れ2勝3敗となり、再び「初の女性プロ棋士誕生」とならなかったからである。

私も大きく落ち込んだ。女性プロ棋士誕生がまた遠のいただけでなく、西山女流三冠に、プロ棋士になってほしかったからである。なぜなら、彼女の将棋は強い人と対局すればするほどさらに強くなる将棋であり、強い相手とやるほうが彼女の本領もより発揮されるという、男女を問わずに数少ない若手棋士だからである。今よりもさらに頻繁に強い相手と戦う西山将棋を見てみたいからである。

しかし、囲碁の世界には多くいるのに、なぜ将棋は女性のプロ棋士がいないのだろうか。その理由は簡単だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください