意外?「ランボルギーニ」のサステナブルな姿勢 5視点で示したスーパーカーメーカーの在り方
東洋経済オンライン / 2025年1月29日 12時0分
ここには、最初の市販ランボルギーニである「350GT」に始まる各モデルの設計図や、カタログまで保管されている一方で、私が「ジャガーのように“リボーン”や“コンティニュエーション”を手がける気はあるか」と尋ねると「いいえ。私たちは歴史を変えません」との答えが返ってきた。
「クンタッチ(カウンタック)のレストレーションを例にとると、(創業者の)フェルッチョ・ランボルギーニが、“この色”で“このスペックス”で、と望んで決定した仕様を私たちが変更するつもりはありません。車体色も、もとは緑の車体色を黒く塗りなおした車体が入庫した場合、緑に戻します」
「ビヨンド・カーズ」は「360度のホリスティックデザイン」だという。別の言葉でいうとブランドエクステンション。もう少しわかりやすく説明すると、異業種とのコラボレーションとなる。
「20年前、ランボルギーニは単なるクルマのメーカーでしたが、いまは国際的にブランド力が上がっています」
そう話すのは、デザインディレクターのミティア・ボルカート氏。デザインチームも積極的に、ブランドエクステンションに協力しているのだ。
ドゥカティ(ストリートファイターV4ランボルギーニ)、ロジェデュブイ(ランボルギーニSCウォッチ)、テクニクス(ターンテーブル)、マクロン(ランニングウェアコレクション)、テクノマール(スピードボート)、トッズ(ドライビングシューズ)、3Tサイクリング(スポーツバイク)……。
このように数多くのブランドとのコラボレーションが進められている。そこで「コラボの基準はなにか」と尋ねると、「同様のバリューを持っていること」とボルカート氏は答えてくれた。
【写真】カッコいい!ランボルギーニとのコラボレーションアイテム
リサイクルへの取り組みは?
ホリスティックというと、リサイクルなど環境保護への全面的な取り組みもランボルギーニは熱心だ。
2030年までに、1台を生産する際に排出されるCO2の量を40%(2021年比)削減するプログラムに着手している。たとえば、本社に隣接して作った「ランボルギーニパーク」には、1万本のオークの木を植えているという。
「サステナブル・ストレングス」は「カーボンファイバー(炭素樹脂)レボリューション」とされる。ランボルギーニ車は、高剛性かつ軽量のカーボンファイバーを、モノコックシャシーからスポイラーにいたるまで、広く使用している。
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