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名車「R32型スカイラインGT-R」をEV化した真意 日産が旧車のカスタマイズを披露した理由とは

東洋経済オンライン / 2025年1月30日 12時0分

東京オートサロン2025で披露された日産のコンセプトカー「R32EV」(筆者撮影)

30年以上前のスポーツカー「R32型スカイラインGT-R」を日産自動車(以下、日産)がBEV(電気自動車)化し、「東京オートサロン2025(2025年1月10~12日・幕張メッセ)」で披露した。同社の有志エンジニアたちにより製作されたこのモデルは、「R32EV」の名称で展示。1990年代などに数々の伝説を打ち立てた名車の魅力や乗り味などを、現代の電動化技術により蘇らせたことで大きな話題を呼んでいる。

【写真を見る】東京オートサロン2025で公開された日産のコンセプトモデル「R32EV」。電動化された名車R32型スカイラインGT-Rのディテールをチェック(写真:33枚)

同様の取り組みには、トヨタ自動車が製作した1980年代に大ヒットしたスポーツカー「カローラレビン」「スプリンタートレノ」のBEV仕様車などもある。いわゆる「AE86」や「ハチロク」と呼ばれる人気モデルの復刻を目指したもので、2023年に同じく東京オートサロンで発表し話題となった。トヨタでは、現在、これら試作車をベースに、旧車に長く乗り続けたいユーザー向けに、BEV化などパワーユニット換装事業も検討しているといわれている。

では、今回発表された日産のR32EVは、実際にどのようなモデファイを施し、どのような目的で開発されたのだろうか。現車を取材しつつ、プロジェクトの担当者へ将来の展望などを聞いてみた。

【写真】東京オートサロン2025で公開された日産のコンセプトモデル「R32EV」。電動化された名車R32型スカイラインGT-Rのディテールをチェック(写真:33枚)

日産は誇る名車、R32型スカイラインGT-Rとは

スカイラインGT-Rとは、日産の中型乗用車「スカイライン」をベースに、エンジンや足まわりなどを高性能化したスポーツカーの名称。まさに、日産を代表する伝統のブランドともいえる。

GT-Rの初代モデルは1969年に登場した。3代目スカイライン(通称ハコスカ)をベースに、2.0L・直列6気筒DOHCのS20型エンジンを搭載した仕様で、ツーリングカーレースで49連勝を達成するなど、その高性能ぶりをモータースポーツの世界で証明。当時は、レースで速いクルマに人気が集まる傾向が強かったので、セールス的にも成功し一世を風靡する。また、1973年には、4代目スカイライン(通称ケンメリ)をベースにした2代目GT-Rも登場。だが、強化された排気ガス規制の影響に伴い、わずか3カ月間で生産中止となる。

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