婚活中男女が一度は直面する「スキンシップ」の壁 乗り越えないと先はないが、タイミングも重要
東洋経済オンライン / 2025年1月30日 10時0分
プロポーズは彼女の30歳の誕生日、ホテルの最上階にある夜景のきれいなレストランだった。その日に初めての夜を過ごそうと、ホテルの部屋も取っていた。プロポーズが成功し、「今日は部屋を取ってあるんだ。一緒に泊まろうね」と言うと、彼女から思わぬ言葉が返ってきた。
「今日は親に“泊まる”とは言ってきてないし、まだ結婚する報告もしていない。部屋には行くけど、時間を見て帰るね」
それを聞いて、確かにまだ親御さんに結婚の許しを得ていない。それなのに外泊をさせたら、親御さんにあまり良い印象を持たれないかもしない、と考え直した。
2人で部屋に行き、これからの結婚生活についての話をしばらくした。その後、窓から夜景を眺めているときに、勇気を出して肩を抱こうとすると、彼女はするりと隣から離れて、こう言った。
「そろそろ帰るね」
そして、コートを着てバッグを持つと部屋を出ていってしまった。1人取り残されてシラケた気持ちになったが、「これから結婚するのだし、触れ合っていくのも徐々にしていけばいいか」と思った。
そして、結婚。式を終えて新婚旅行に出かけた。手をつないで観光はするのだが、夜に男女の関係を迫ろうとすると、「長時間飛行機に乗ったから疲れている」「まだ恥ずかしい」「そういうことには慣れていない」と、なんやかんやの理由をつけて、体に触れられることを拒否してきた。
このときも「これからずっと一緒にいるのだから、焦ることはない」と自分に言い聞かせたが、新婚生活も2カ月ほど経つと、さすがにしびれをきらし、「この状態はおかしいよ」と、語気を荒げた。
すると彼女は「怖い」と泣き出し、外に飛び出した。そしてそのまま実家に帰ってしまった。そこから1カ月後、離婚届が郵送されてきた。一度も男女の関係になることなく、離婚が成立した。
「異性に慣れていない」だけ?
入会面談のときに、ゆうたは筆者に言った。
「手をつないだり、軽くハグをしたりすることはありましたが、そこで彼女が僕に身をゆだねてくるようなことはなかった。思い返せば、触れるとすごく居心地が悪そうでした。僕はそれを“男性に慣れていないんだろうな”と、都合よく受け取っていた」
ゆうたに恋愛経験があったら、その違和感に気づいていたと思うのだが、未熟だったためわからなかった。
そのため、筆者の結婚相談所で活動するにあたっては、「真剣交際に入ったら手をつないだりしてみて、そのときの女性側の反応も冷静に見ていこうと思っています」と言っていた。
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