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セブン「高級コンビニ化で客離れ」の"残酷な結末" スーパーのコンビニ化進む中、戦略が迷走中?

東洋経済オンライン / 2025年1月30日 8時40分

コンビニ大手3社のなかで、「一人負け」という状況のセブン。しかし、今やライバルはコンビニだけではない(写真:papa88/PIXTA)

変化が加速するコンビニ業界

筆者は最近、コンビニについての記事を書いている。コンビニは基本的に店としての「機能」がメインで、各社の特徴は横並びだった。しかし、日本全国にコンビニがいきわたり、その数が飽和している現在、コンビニにもそれぞれの「色」が生まれつつある。

【画像18枚】セブン、安価推しの「うれしい値」が早くも値上げ…その一方で「安くて美味しい」と人気のオーケーの弁当メニュー

例えばローソンは無印良品や薬局、本屋などとコラボをして「場所」としての魅力を追求。一方で、ファミマは「コンビニエンスウェア」という衣料品への注力を見せ、商品ラインナップの魅力向上に努めている。

対して、コンビニ業界の王者として君臨しているセブン-イレブンは不調が続く。同社はかねて食品分野を中心とする商品の「質」を高める戦略を行っていたが、2024年3〜11月期(連結)の純利益は前年同期比65%減の636億円。

海外のコンビニ事業のつまずきが大きな影響を及ぼしているが、ローソン・ファミマといった国内の他のコンビニチェーンとの争いが激化していることは間違いない。

【画像18枚】セブンの真のライバル? 安くて美味しいと評判の「オーケー」の人気弁当メニューはこんな感じ

ただ、セブンにとってのライバルはこの2社だけではない。実は、ここに「スーパー」も入ってくる。

今回は、変動するコンビニ・スーパー業界とセブン-イレブンの立ち位置について考えたい。

増加する中食需要と、接近するコンビニとスーパー

私は以前「セブン『高級路線で客離れ』に見る大苦戦の真因」という記事で、これまで高付加価値の商品をメインに作ってきたセブン-イレブンで現在行われている「エコだ値」「うれしい値!」という割引戦略を取り上げた。

ファミマ・ローソンが大胆な割引政策(値段はそのままで量がかなり増量されるなど)を行っているのに対し、セブンが追随するように割引戦略を行ったのだが、これについて書いた。

この記事への反応として出てきたのが

「それでもコンビニの商品は高いので、うちはスーパーで買います。スーパーのほうが安い」

といったもの。もっと具体的に、

「近所にはオーケーがあるから」

「ロピアは安くていいです」

とスーパー名を出しているコメントもあった。

コンビニとスーパーを比較するコメントが多かったのだ。

確かに近年、各スーパーは価格競争と共に「中食」(外で買って中で食べる食事を指す)需要に合わせて惣菜や弁当のラインナップを充実させつつある。もともと、中食はコンビニが得意としてきた商品群である。

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