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年収は1/3に「それでも名物DがTBSを辞めた」理由 大前プジョルジョ健太さんが辿る「奇異な人生」

東洋経済オンライン / 2025年1月30日 9時0分

請われて戻るくらいでないと、居場所はない

キー局の社員といえば、高倍率をくぐり抜けた猛者たちが集まる、高年収で憧れの職業。しかし、大前さんにそこへの執着はなさそうだ。現在の年収は、TBS時代の3分の1程度になったというが、それでも大きな不満はない。

「ゆくゆくは映像ディレクターとして海外を拠点に仕事をしたいです。いま付き合っている彼女がオーストラリアに住んでいて、遠距離恋愛なんです。『国境デスロード』が始まるまで、会いに行っていました。

あと、実は今、僕には住む家がないんです。スーツケースとリュックをそれぞれ1つ持って、編集所やシェアハウス、マンスリーマンションを転々としています。まもなく最終回なので、それが終わればまたオーストラリアの彼女に会いに行こうと思います」

最後に大前さんに聞いてみた。「将来、TBSに戻りたいですか?」。

「そりゃ戻りたいですよ。でも局の人たちから『いつか戻ってこようという考えで外に出たら戻れないし、請われて戻るくらいでないと居場所はないよ』と言われて。だから今は退路を断つ覚悟です。それに、僕がディレクターとして成長して、もしもTBSに戻ることができたら、次の世代にとっても新しい働き方のモデルケースになれるのではと思っています」

「仕事ばかりではなく、家庭も大事にしたい」と話していた大前さんだが、なぜか「安定」とは真逆の方向へ行く。運命に引き寄せられるように、ある意味過酷な、そして誰にも真似できない奇異な人生を歩んでいる。しかしそういう大前さんだからこそ、説得力のある唯一無二の映像が撮れるのかもしれない。

ジャスト日本:ライター

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