フランス映画の巨匠が撮る「映画への深い愛」 デプレシャン監督に取材、仕事観などを聞いた
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 15時0分
『そして僕は恋をする』『私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター』など、フランス映画界を代表する映画監督アルノー・デプレシャンが、映画の誕生から現在に至るまでの名作の歴史と映画の魅力を語り尽くしたシネマ・エッセイ『映画を愛する君へ』が1月31日より全国順次公開されている。
デプレシャン監督の自伝的な作品でありながら、一般の観客が自らの映画体験を語るインタビューも交えたドラマとドキュメンタリーのハイブリッドな構成で、映画愛を高らかに宣言している。
また映画のみならず、映画館へのラブレターとしても、その思いがせつせつとつづられており、大阪のシネ・ヌーヴォ、東京・飯田橋のアンスティチュ・フランセ、国立映画アーカイブなど世界各地の個性的な映画館や上映施設が登場する。
そこで今回はデプレシャン監督にインタビューを敢行。「天職」だと語る自身の仕事観、そして30年以上にわたるキャリアを振り返ってもらった。
映画監督として30年以上のキャリア
――映画監督として30年以上のキャリアを誇るデプレシャン監督は、映画賞も数多く受賞するなど高く評価をされてきましたが、このタイミングで映画への愛をうたう自伝的作品を発表したのはなぜでしょうか。
やはり年齢というのは非常に大きかったと思います。この歳になって自分が今までやってきたキャリアを振り返って、自分自身が観客になりたかった。私自身シネフィル(映画通)で、映画が大好きなんです。そして私の人生とともに歩んできてくれた宝物のような映画を、改めて観客として見て、そしてそれを映画にしていきたいという思いがありました。
――監督の映画好きな気持ちがとても伝わる映画でした。
フランソワ・トリュフォー、ジャン・リュック・ゴダール、エリック・ロメールなどもそうでしたが、フランスでは昔から、映画監督になる最大の近道は映画批評家になることだと言われています。
ただ自分の人生を振りかえって、自分は一度も映画批評家になったことはなかった。映画の裏方、技術畑を進んできましたから。だからこそわたしはこの歳になってはじめて、自分の映画に対する率直な気持ち、それを映画に落とし込む時が来たのだと思ったのです。
映画監督は天職だったのか
――天職と呼べるような仕事を見つけられる人はしあわせだと思うのですが、デプレシャン監督にとって映画監督という職業は天職だったと思いますか?
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