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二子玉川の隣なのに「ほぼ無名」元"花街"の実態 橋を渡って東京から遊び人が訪れた「二子新地」

東洋経済オンライン / 2025年2月1日 8時20分

末並俊司さんの人気連載「首都圏、住むとちょっといい街」。今回はどんな「住むとちょっといい街」へ?(筆者撮影)

セレブなファミリー層に人気の「二子玉川」。その隣にある「新地」とつく怪しげな街の実態とはーー。

建築会社や不動産会社などが毎年発表する「住みたい街ランキング」。トップテンの顔ぶれを眺めると、常連の吉祥寺や恵比寿、新宿、目黒、最近だと北千住や大宮なんかも人気だ。しかし、どれも「まぁそうだろうな」と思えるような街ばかり。

この連載では、住みたい街ランキングにはなかなか登場しないけれど、住み心地は抜群と思われる街をターゲットに定め、そこを実際に歩き、住む人の声と、各種データを集めてリポート。そして、定番の「住みたい街」にはない、「住むと、ちょっといい街」の魅力を掘り起こしていく。

今回は二子新地を散策

「ここ(二子新地)は、溝の口と二子玉川っていうにぎやかな街の影に隠れたような場所ですよ。魅力って言われてもねぇ、ぱっとは浮かばないなぁ」

【画像15枚】二子玉川と溝の口に挟まれた街・二子新地。静かで交通の便が良く、自然も豊か、華やかな歴史もある

駅前を散歩していた男性(60代)に街の魅力を聞くと、控えめな答えが返ってきた。

【画像15枚】二子玉川と溝の口に挟まれた街・二子新地。静かで交通の便が良く、自然も豊か、華やかな歴史もある

東急田園都市線・東急大井町線が乗り入れる「二子新地駅」は、神奈川県川崎市高津区に位置する。

2019年には台風で浸水の被害も

ここは2019年の台風19号で甚大な被害を受けた場所だ。

駅のまわりには、被害の傷跡を見つけることはできないが、多摩川の河川敷から対岸(二子玉川駅方面)に目をやると、今でも(2024年12月取材時)護岸工事を行う重機の姿が見えた。

水害の危険は拭えないものの、ゆっくり散策すると、ここ二子新地は歴史と文化に彩られた「住むとちょっといい街」であることがわかってきた。

既述のように、二子新地は2019年の台風19号で甚大な被害を受けた。

2024年8月の台風10号でも東京都の世田谷区と神奈川県の高津区を結ぶ二子橋付近の河川敷にある公園が水没した。

神奈川県の川崎市が出している高津区付近のハザードマップを見ても、界隈の水害による危険度は高い。

街の各所に、注意を喚起する看板が立てられており、避難場所などについての指示がなされている。前出の男性は次のように話す。

「過去にも何度か被害に遭っているから、台風の時期には、また水が来るんじゃないかなって思うね。

もちろん、慣れたらいけないんだろうけど、このあたりに住むんであれば、水のことは頭に入れておく必要がある。

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