御上先生問う「ディベート」日本で根付かない背景 日本人は議論が苦手?なかなか浸透しない理由
東洋経済オンライン / 2025年2月3日 0時0分
現在放送中のTBS系ドラマ「日曜劇場『御上先生』」は、文科省官僚の御上孝(松坂桃李)が、私立隣徳学院3年2組の担任教師になり、令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へと立ち向かう、という大逆転教育ストーリーです。このドラマでは、実際の教育に関する問題も取り上げています。そこで、短期連載として、ドラマの教育監修も行っている西岡壱誠氏が、実際の教育現場への取材も踏まえて、このドラマから得られる教訓について解説します。
第1回:「御上先生」が問う"高学歴勝ち取った"後の人生
第2回:「御上先生」伝授"思い出す勉強法"で成績は伸びる
日本はなぜディベートが根付かない?
『アメリカだと、授業でもなんでも意見を言わされることが多いんだよ。高校生はディベートの授業もあるし』
『でも、言いたいことは胸にしまっておかないと、空気が読めないヤツって嫌われる。この国は本音と建前の国なんだって思い知らされて、すごく怖くなった』
2月2日に放送された、日曜劇場『御上先生』第3話では、影山優佳演じる倉吉由芽という帰国子女の生徒が、日本の教育とアメリカの教育の違いを指摘して、このように話すシーンがありました。
確かにこのセリフのとおり、日本の中学や高校では、意見を求められる授業が少なく、ディベートを行う授業も頻繁にはありません。
社会に出てからはきちんと意見を述べることを求められる場合が多く、もっと積極的にディベートやディスカッションの授業を取り入れるべきだ、というのは何十年も前から言われていることですが、学校現場にはなかなか浸透していないのが現状です。
今回は、『御上先生』の教育監修で、元岡山大学准教授の中山芳一先生に、なぜ日本ではディベートの授業がなかなか浸透していないのかについて、話を伺いました。
――日本ではなぜ、ディベートの授業は浸透していないのでしょうか?学校教育の中にディベートを取り入れるべきだという論調は多いですが、ディベートの授業はなかなか広まっていない現状があります。これは一体どうしてなのでしょうか?
実際、ディベートは日本人に向いていないんですよ。なぜなら、日本人は『発言と人格の一体化』ということをしてしまいがちだからです。
自分と相手の意見が相反するときに、『自分は相手とは相容れない』と考えてしまう人は多いですよね。人間、どんな主義主張を持っていようが、どんな考え方の人間だろうが、それとは関係なく、仲良くすることができるはずです。むしろ欧米の国々ではそういう考え方が主流ですよね。
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