御上先生問う「ディベート」日本で根付かない背景 日本人は議論が苦手?なかなか浸透しない理由
東洋経済オンライン / 2025年2月3日 0時0分
教育業界において、『流行り言葉』というものはとても多いです。例えば、『非認知能力』『ウェルビーイング』『個別最適な学び』、最近では『自由進度学習』なども該当します。このように、流行している概念として取り沙汰される言葉はとても多いのです。
これらは、言葉としてブームになり、『うちの学校では〇〇学習を取り入れています』などと、多くの場所で使われるわけですが、その一方で、定着はしない。『流行り言葉』になって、やがては廃れていってしまいがちです。
――確かに、一過性のブームになる言葉は多い印象がありますね。文部科学省が2014年ごろから提唱した『アクティブラーニング』も同じかもしれません。
そう、『アクティブラーニング』も同様ですね。でも、そもそも、『非認知能力』も『アクティブラーニング』も、まったく新しい概念というわけではありません。
昔から『数値では測れない人間力の養成は大事』だと言われていて、それに新しい名称として『非認知能力』という言葉を被せただけで、新しい概念ではまったくないんです。
アクティブラーニングも同様です。そもそも学びとはアクティブであるべきだし、学習者が主体であるべきですからね。これらの概念は、取り入れられたほうがいい大切な概念です。
しかし、多くの教育現場ではそう扱われてはいません。必要だからやっているのではなく、『今流行りだから』という理由でやっています。
『なんのためにやっているの?』と聞いたときに答えられない、『なんのために』が抜け落ちて、そうした流行りを実践しているというアピールができることに主眼が置かれてしまっている場合があまりに多い。手段が目的化してしまっているわけです。
――『ディベート』も同様だということですね?
ディベートも、一時期ブームになって、ディベートを取り入れた授業が多くの学校で広まった時期がありました。でも、その多くで手段が目的化してしまっている教育実践だったように感じます。
話し合いをさせてみただけで『ディベート』だと言っている、という学校現場も多かったです。これって、おしゃべりと何が違うんですか?というものも多かったんですよね。
ディベートとディスカッションは違う
――おしゃべりするだけでは、ディベートではないですもんね。
そう、まさにそのとおりです。例えば、類似したものとして挙げられるディベートとディスカッションは、本来は明確に区別されたものです。
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