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フジ「10時間超え」会見に他社が学べる唯一のこと 怒りや反発を焼き尽くす「焦土作戦」は功を奏した?

東洋経済オンライン / 2025年2月4日 16時30分

長時間におよぶ会見で疲れを見せる港浩一社長(左)と嘉納修治会長。ともに役職は当時(撮影:梅谷秀司)

バラエティやドラマで、かつてはテレビ界をリードする存在だったフジテレビ。中居正広氏のトラブルをめぐる対応への責任を問われ、港浩一社長と嘉納修治会長が同時退任し、75社以上がCMを差し替えるなど、まさに存続の危機を迎えています。

【書面全文】「信じ難いことです!」“日枝氏の40年近くの支配”を批判した、ダルトン・インベストメンツの書面

そしてまた、大きな動きがありました。

同社の大株主のアクティビストファンドがフジ・メディア・ホールディングス(以下、フジHD)に対し、2月3日付で新たな書面を送付した、という報道。日枝久フジサンケイグループ代表に対し、フジテレビおよび親会社のフジHDの取締役から辞任することを求めているといいます(以下、役職は当時)。

「10時間超え会見」の成否

その1週間前の1月27日。きわめて難しい状況下で、フジテレビとフジHDの代表取締役が全員そろって会見が行われていました。

そもそも“大爆死”してしまった、港社長による1度目の会見からの「やり直し会見」。準備時間も、開示できる情報も大きく変わるとは思えない中での開催でした。

唯一の変化は、その「閉鎖ぶり」が大批判された前回とは打って変わり、「オープンで行われた」ことでした。

登録申請した媒体や個人が参加でき、さらには質疑応答にも時間制限を設けないという、これはこれでかなり思い切った設定となったのです。ただ、フジテレビを実質的に支配しているといわれる日枝久相談役本人の会見参加を求める声が多数ありましたが、それはきわめて難しいだろうと思われました。

会見当日に先だって、私はさまざまなテレビ番組で取材を受け、ついには当のフジテレビの番組にも出演し、上記のような難しさを説明しました。まず開示できる新たな情報など期待できないし、フルオープンによる不規則発言や妨害のような行為といったセキュリティ上の問題もあり得る、フジテレビにとってほぼメリットが考えられなかったからです。

そして、10時間23分という、例のない長時間会見は行われました。

「ほぼメリットがない」と思われた会見でしたが、私は会見翌日、この成否について、フジテレビのニュース番組で「会見は一定の成果を上げたのではないか」という評価を述べました。

厳しく追及する質問者がフジを救った?

さまざまなメディア、個人ジャーナリストのみならず、YouTuberなど400人を超える取材陣が詰めかけ、フジテレビに対し舌鋒鋭い質問が飛び交った会見。この様子は、フジテレビが中継し、激しく問い詰められるシーンは一般視聴者にも放映されました。

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