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フジ「日枝氏が辞任」でも"CMは戻ってこない"深刻 スポンサーは辞任を求めているわけではない?

東洋経済オンライン / 2025年2月5日 15時30分

「日枝氏の辞任」を求める声は日に日に大きくなってきているが……(画像左:今井康一撮影、右:時事)

フジテレビの親会社であるフジ・メディア・ホールディングスに対し、2月4日、同社の大株主であるアメリカ投資ファンドのダルトン・インベストメンツ(以後ダルトン)が3日付で書簡を送付したことを明らかにした。

【全文】刺激的な文面で“日枝氏の独裁”を批判した「フジ大株主からの書簡」

書簡の中で、フジテレビの取締役相談役を務める日枝久氏の辞任を要求していることが大きな注目を集めている。日枝氏のことを「独裁者」と呼び、「取締役会に対して絶大な支配力と影響力がある。今回のスキャンダルで企業統治が完全に機能不全に陥っていることが明らかになった」と強い言葉で批判をした。

さらに、ダルトンは下記のようにも述べている。

FMH(※)およびフジテレビのガバナンスが直ちに刷新されない 限り、スポンサーおよび協力者は戻ってきてくれないでしょう。

(※筆者注)FMHはフジ・メディア・ホールディングスのこと

フジテレビにCMが戻ってくる「条件」

フジテレビの危機の端緒となったのが、スポンサーのCM放映見合わせである。では、ダルトンの言うように、日枝氏が辞任すれば、スポンサー企業はフジテレビへのCM放映を再開してくれるのだろうか?

筆者は20年近く広告会社に勤務した経験があり、現在でも業界団体とつながりがある。そうしたネットワークを活用して、広告業界の人たち、広告主(スポンサー企業)にヒアリングを行っている最中だ。

まだ途中段階だが、フジテレビのCMが復活するための条件が、ある程度は見えてきている。

現在のフジテレビのCMをめぐる状況は、過去に例のない「前代未聞の事態」であり、人によって認識、見解も異なっているのが実際のところだ。ただし、共通している見解も少なからず見られる。

現時点でのヒアリングの成果を踏まえると、フジテレビにスポンサーが戻ってくる条件は、下記の3点がポイントになりそうだ。

1. フジテレビが人権に配慮した企業に生まれ変わること
2. (1を)広く視聴者が認識・理解をすること
3. 他のスポンサー(広告主)のCM再開の動きがあること

この3点に日枝氏の去就がどのように影響してくるのか?

フジテレビ復活の糸口をつかむためには、まずはそこを読み解く必要がある。

フジテレビが変わるだけでは不十分

このたびの問題は、タレントの中居正広氏の女性トラブルが引き金となっている。そこに、フジテレビ社員のA氏が関与していたことから、個人間のトラブルに限らない、「フジテレビの問題」としてとらえられるようになった。

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