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黒門市場「インバウンド肉串」へのモヤモヤの正体 金のない日本人の「静かな排除」が拡大している

東洋経済オンライン / 2025年2月9日 8時45分

再開発が目白押しの渋谷では、大型複合施設の目玉として高級ホテルを誘致する動きが活発である。東京を訪れるインバウンド(訪日外国人)が行きたい場所として名前が挙がる渋谷は遊ぶだけでなく、「泊まる街」に生まれ変わりそうだ。

(川又英紀「渋谷が高級ホテル急増で『泊まる街』に、東急陣営とインディゴやトランクが激突」)

それまで「泊まる」イメージのなかったところに高級ホテルを建設し、インバウンド観光客を取り入れるのが、現在の渋谷の姿なのである。

また、これだけではなく、例えば、2019年にリニューアルオープンした渋谷PARCOの中には、「ニンテンドーショップ」や「ポケモンセンター」といった海外でも大人気の日本のコンテンツを押し出すテナントが多く入居している。

渋谷PARCOの店長によれば、こうしたショップの人気はすさまじく、多くの人が、これらの場所に立ち寄るのだという(横山泰明「絶好調の渋谷パルコ、23年度の売上高は前年比1.5倍 直近4月も44.2%増 平松店長が語る『インバウンドと改装』」/
「WWDJAPAN」)2024年5月14日。

また、こうした流れに呼応するようにして、渋谷区自体もインバウンド観光客の取り入れに積極的で、渋谷周辺のインバウンド向け観光地の周遊パスの実験などを進めている。

これも捉え方によっては、きわめてニセコに似た展開をたどっている。

もともと、渋谷は、「スクランブル交差点」「ハチ公」「日本のトレンドの集積地」といった、外国人観光客を惹きつける要素を持っていた(ニセコでいえば、「パウダースノー」である)。

そして、そこにやって来た外国人観光客を満足させるようなまちづくりが進められていく。渋谷の場合は、まだ発展の途上にあるが、高級ホテルなどが多く建ち始めた先には、きわめてニセコ的な展開をたどる可能性の高い街だといえるだろう。

ちなみに、今でもたまに渋谷の街を歩くと、そこには多くの外国人が集まっていることに驚かされる。ある意味、外国人からすれば、すでに渋谷は「日本的なるもの」を見ることができる「テーマパーク」なのかもしれない。

【もっと読む】「渋谷→新大久保」若者の街が変遷した本質理由 街全体で「韓国のテーマパーク」への変貌を遂げた では、若者の街が渋谷から新大久保に移っている件について、都市ジャーナリストの谷頭和希氏が詳細に解説している。

谷頭 和希:都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家

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