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管理費込で「2万7千円」西成ハウスの"壊れた日々" 排水、トイレ、揚げ句の果てには鍵まで…

東洋経済オンライン / 2025年2月10日 8時35分

大阪・西成で激安の部屋を借りた筆者。そこで見た驚きの光景の数々をご紹介します(筆者撮影)/配信先では写真が一部しか見られません。本サイト(東洋経済オンライン)からご覧ください

かつては日雇い労働者の街として栄え、現在では日本でもっとも生活保護受給率が高いことで知られる、西成区のあいりん地区。「福祉の街」として取り上げられることも多く、日本の社会が抱える問題の一端を示す場所でもありますが、現在では外国人も多く住むなど、変化が生じつつあるようです。

村田らむさんの西成居住ルポ、後編です。(前編:西成「家賃2万7千円」ほぼ廃墟ハウスに住んだ結果 住人はほぼベトナム人、そこで見た驚きの光景)

工事が終わった後、ドッと増えた住人

住みはじめた頃は、ほとんどが空き部屋だった。両隣誰も住んでいなくて静かだった。

【画像67枚】「多種多様なゴキブリが発生」「心霊現象や水漏れも」…。管理費込で「2万7千円」西成ハウスの"壊れた日々"

「これは結構、住みやすいかもしれない」

と思った直後、工事が始まった。すべての部屋の畳をはがして、フローリングに替えるそうだ。

ベトナム人の関係者がやるらしく、昼間からワイワイガヤガヤと工事をはじめた。

僕の部屋も頼めばフローリング工事してくれたらしいのだが、いったん他の部屋に移らなければならないらしく、遠慮した。

工事が終わった後は、住人がドッと増えた。僕は1カ月に1~2回、最長1週間くらい大阪に行くのだが、行くたびに住んでいる人が変わっているようだった。

【画像67枚】「多種多様なゴキブリが発生」「心霊現象や水漏れも」…。管理費込で「2万7千円」西成ハウスの"壊れた日々"

深夜1~2時くらいになると、大声で電話をする住人もいた。

「ひょっとして、何かよくないものでもさばいてるんじゃないの~?」

と邪推してしまう。

僕のシェアハウスに住んでいるベトナム人に限ってはいないと思うが、西成ではベトナム人による犯罪も少なくない。

ある日、外に出ると隣の部屋のドアが開いていたので、チラッとのぞいて見ると、完全に外行きの服を着たスタンバイオーケーの女性が4~5人寝ていた。なにかのお店の待機部屋になっているのかもしれない。

「契約書に人を入れてはダメ、とか書いてあったのにビクビクしていたの、馬鹿馬鹿しい!!」

となった。

まあ住人がいい加減に暮らしているということは、僕もいい加減に暮らしてもいいってことなので気は楽である。

そうしているうちに、1年が過ぎた。

ちなみに、1回の更新は半年までと言われていた。理由は「1年後は取り壊しになっているかもしれないから」とのこと。

1年が過ぎて、

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