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ラジオでタレントが「自身のこと」を話し始めた訳 「ハッシュタグ」で大きく変わった番組の作り方

東洋経済オンライン / 2025年2月11日 16時0分

一方で、熱心に発信するコアリスナーの声に寄り過ぎるのも、初めて聴くライトリスナーを遠ざけたり、番組として新たなチャレンジがしづらくなったりする危険性にもつながります。

あくまで客観的に、1つの指標としてバランス感覚を持って受け取る意識が大事だと感じています。

リスナーの意見がわかる「番組#」

いずれにせよ、リスナーの意見の重要性は格段に増しました。これを効率的にキャッチする方法として導入したのが、「日本語による番組ハッシュタグ(#)」です。

自分自身のきっかけとなった番組は、2015年4月からディレクターとして担当した「オールナイトニッポンサタデースペシャル大倉くんと高橋くん」でした。

福山雅治さんの放送枠であった土曜日の23時30分からの時間帯を受け継ぐ形で、大倉忠義さんと高橋優さんをパーソナリティに迎えて番組を始めたときに、番組の情報を発信する際に使うハッシュタグを「#大倉くんと高橋くん」で統一したのです。

それまでも番組共通のハッシュタグは決めていましたが、2010年代前半は日本語のハッシュタグが使えず、アルファベットや数字で決めるのが一般的でした。

たとえばオードリーなら「オールナイトニッポン」の頭文字annと、春日さんのk、若林さんのwを組み合わせた「#annkw」など、アルファベットで統一していたのですが、パッと見たときのわかりづらさが課題だと感じていました(といいながら、オードリーは定着しているので、今でもこのままです)。

そうしたなかで、2014年4月から1年間放送された「ラブレターズのオールナイトニッポン0(ZERO)」は、溜口さんのカリスマキャラを際立たせるために番組のハッシュタグを「#カリスマラジオ」にしていたのです。

これを見て、漠然とアルファベットだけでなく、日本語が使えるようになったのかと感じていました。

通常ならば「大倉くんと高橋くん」は、番組ハッシュタグが「#otannss」になっていたと思います。この慣習を改め、「#大倉くんと高橋くん」とストレートな日本語表記にすることで、視認性は圧倒的にアップ。

番組が人気になったことで毎週土曜日の深夜は「#大倉くんと高橋くん」がトレンドの上位にランクインすることになり、番組の感想が一気に集まりやすくなりました。

以後、「#星野源ANN」、「#乃木坂46ANN」など、オールナイトニッポン関連の番組のハッシュタグは「パーソナリティの名前+番組名」の形に統一しています。

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