イギリス最新戦車「チャレンジャー3」最後のプロトタイプ納入へ 何両造って運用はいつまで?
乗りものニュース / 2024年4月23日 11時12分
自衛隊の90式戦車とも弾薬の互換性が生まれます。
プロトタイプの製造数は8両
イギリス国防省は2024年4月18日、最新戦車「チャレンジャー3」のプロトタイプ8両のうち最後の1両が、メーカーであるRBSL(ラインメタル・BAEシステムズ・ランド)の生産ラインからロールアウトしたと発表しました。
このタイミングに合わせ、グラント・シャップス国防大臣は生産現場を訪れ、関係者と面会したそうです。
「チャレンジャー3」は、既存の「チャレンジャー2」をベースに大幅なアップグレード化を施すことで調達される主力戦車で、すでに2021年5月にはRBSLとイギリス陸軍とのあいだで148両の「チャレンジャー2」を「チャレンジャー3」へ改修する契約が締結されています。
最大の特徴は、約60年にわたってイギリス陸軍が使い続けてきた国産の55口径120mmライフル砲を、ドイツのラインメタル社が開発製造する55口径120mm滑腔砲へと換装する点です。
これにより、NATO(北大西洋条約機構)内で採用国の多いドイツ製「レオパルト2」戦車やアメリカのM1A2「エイブラムス」戦車などと砲弾の共用化が図れるようになるほか、貫徹力の高い新型砲弾の運用も可能になります。
また、防御力についてもイギリスが独自開発した新型のモジュラー装甲を採用することで強化されるほか、射撃装置や通信システムなどは、完全デジタル化が図られるとのこと。さらに「トロフィー」アクティブ防護システムを搭載することで、対戦車ロケットやミサイルなどに対する防護性も向上し、これによりイギリス陸軍の戦闘能力は劇的に変化するとしています。
イギリス陸軍へ最初に引き渡されたプロトタイプは、すでに各種試験に供されているとのこと。残りの7両と合わせ、これらプロトタイプ8両で様々な試験を行い、性能検証とブラッシュアップが行われたのち、問題がなければ140両の「チャレンジャー2」が「同3」へと改修される予定です。
なお、イギリス国防省が立てたスケジュールでは、2027年までに初度作戦能力を取得し、2030年までに完全作戦能力を獲得する計画です。また、イギリス陸軍はこのアップグレード化によって2040年まで「チャレンジャー」シリーズを運用する予定であることを明らかにしています。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
英軍の新戦車 ついに“ツルツル砲”での発射実験を行う 世界で唯一こだわったライフル砲から転換へ
乗りものニュース / 2024年5月5日 11時42分
-
ドイツの電撃戦もこの戦車がなければ実現しなかった!? 大戦序盤の機甲部隊を支えた戦車とは 実は“チェコ製”
乗りものニュース / 2024年4月29日 18時12分
-
「空飛ぶ戦車」=「最強!」とはならず 「空挺戦車」がいまいちパッとしなかったワケ “軽さ”は別に活かされた
乗りものニュース / 2024年4月29日 6時12分
-
どうみても“戦車”っぽい「戦車じゃない車両」米空挺部隊でテスト開始 早ければ2025年夏に配備開始か
乗りものニュース / 2024年4月23日 18時42分
-
「驚愕の外観を持つロシア戦車」ウクライナ軍が確認 思わず2度見のキテレツぶり
乗りものニュース / 2024年4月12日 6時12分
ランキング
-
167歳・月の年金7万円「年金制度を信用していなかった」女性の後悔
オールアバウト / 2024年5月5日 20時5分
-
2退職後のがん患者にとって「幸せな食事」とは何か…療養食開発者が味以上にこだわったこと
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月6日 9時6分
-
3しゃぶしゃぶ食べ放題「しゃぶ葉」が好調。競合店から“圧倒的な大差”をつけるポイントとは
女子SPA! / 2024年5月3日 8時46分
-
4国民ブチギレ!? なぜ「13年」で”自動車税”高くなるのか 軽自動車は20%加算も!? 「やってらんない税」「税金安くしろよ」の声上がる 理不尽な重課措置の仕組みとは
くるまのニュース / 2024年5月3日 12時0分
-
5枯れたミントを畑に捨てたら…3年後に「地獄絵図」、 繁殖力に地主も後悔「土の総入れ替えしかない」
まいどなニュース / 2024年5月3日 7時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください