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強い、強すぎる!「雪に負けない北陸新幹線」在来線と何が違うのか?

乗りものニュース / 2025年1月11日 14時12分

雪のなかを走る北陸新幹線E7系電車のイメージ(画像:pixta)。

2025年1月9日現在、日本海側を中心に記録的な大雪が続いています。そのようななか、人の往来を支えるため、北陸新幹線は運行し続けています。なぜ在来線よりも雪に強いのでしょうか。

在来線が運休しても新幹線は動く

 2025年1月、今期最強寒波の到来で日本海側を中心に警報級の大雪や暴風雪が続くと見込まれています。

 そのようななか、北陸新幹線は10日18時現在、上下線ともに通常ダイヤで運行されています。在来線が軒並み遅延や運休もささやかれるなか、北陸新幹線が高速運転を続けていることに対し、インターネットやSNSでは「北陸新幹線頼りになる」「北陸新幹線は雪に強いから安心」などといった文言が並んでいます。なぜ、これほど雪に強いのでしょうか。

 まず、在来線とは線路の構造が比較にならないほど違います。北陸新幹線の長野~金沢間は、全体の約44%をトンネルが占めるほか、トンネルとトンネルのあいだの短い地上区間についても、スノーシェルターと呼ばれる屋根で覆われています。こうした構造により、そもそも線路に雪が積もる部分が少ないのです。

 トンネル以外の区間で多くを占める高架線についても工夫が施されています。豪雪地帯を走る上越新幹線や東北新幹線では、高架橋内の線路脇に雪をよけて溜めておくスペースがありますが、北陸新幹線はこの基本構造に加え、一部区間では高架橋の側壁(防音壁)に斜めのひさしを設けたり、床面に開口部を設けたりして、雪を線路外へ「捨てる」ことが可能です。

豪雪地帯ならではの救援車両も

 とはいえ、雪を捨てられるのはあくまで、線路の周辺にそのためのスペースが確保されている場所に限られます。このため、市街地や道路との交差区間では、線路の側方に幅1mほどの「融雪パネル」が設置されており、パネル内に加熱した不凍液を循環させることで雪を融かしています。

 このような雪を融かす方式としては、ほかにも線路内にスプリンクラーを設置し、それで散水するというやり方があります。この方式は、上越新幹線の上毛高原(群馬県みなかみ町)以北や、東北新幹線の八戸~青森間で多く採用されています。北陸新幹線でも一部で採用されていますが、糸魚川以西では水を大量に調達できる川が少ないこともあり、「融雪」ではなく「除雪」を主体としています。

 ここで活躍するのが除雪車です。北陸新幹線で使われる除雪車は、車両の片方が排雪板で雪をかきわける「ラッセル式」、もう片方は、回転する刃でかきこんだ雪を線路外へ投げ飛ばす「ロータリー式」となっていることが特徴です。

 JR西日本金沢支社によると、この除雪車は「列車の走らない夜間、必要に応じて走らせている」とのこと。新幹線の車両にも先頭車の下方にスカートのようなスノープラウ(雪かき)がついており、これで雪をかきわけながら高速で走ることが可能です。

 なお、除雪車は北海道新幹線や東海道新幹線にも導入されています。

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