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乾燥肌や冷え性を乗り切ろう! 秋冬に向けた“汗トレ”とは

ウェザーニュース / 2018年10月9日 9時30分

ウェザーニュース

体臭と汗治療の第一人者で五味クリニック院長五味常明先生は、秋から冬へ向かうこの時季にも、「汗をかける体づくりをすることが大切」と言います。

せっかく暑い夏が終わったのに、汗をかく?その疑問への答えに私たちの体を守る仕組みがあります。

汗をかく=体を守るシステム

「この夏は、例年より冷房を使ったという人も多かったのではないでしょうか。猛暑対策として必要なことでしたが、そのぶん汗腺がなまけてしまった人も多いのです」(五味先生)

汗腺は、汗をかいて皮膚の上で蒸発させることで、体熱を外に逃がします。脳や臓器の温度を一定に保つために欠かせない、大切な仕組みです。

「四季のある日本に住む日本人の汗腺は、デリケートにできています。夏はアクティブな能動汗腺の数を増やすなど、汗腺の数や機能を調節することで気候の変化に順応するためです。ところが、現代ではエアコン環境で過ごすことが増え、汗をかく機能が十分に鍛えられていないケースが多いのです」(五味先生)

冷え性やニオイ、乾燥肌に

汗腺がうまく働かなくなると、何が問題なのでしょうか。

「汗をかけない体は体温調節がうまくできないので、自衛手段として代謝活動を抑制して対応します。代謝の悪さが招く不調の代表は冷え性です。体のさまざまな機能をコントロールする自律神経の乱れから、疲労感や気持ちの落ち込みなどにもつながります」(五味先生)

また、冬に気になるニオイや乾燥肌にも影響します。

「汗腺には、血液から汗をつくるときに体に必要なミネラルを再吸収する仕組みが備わっています。汗腺の機能が低下するとこれがうまく働かず、粘っこい“悪い汗”をかいてしまう。

よい汗はサラサラしていて、ほどよく皮脂を含んでいます。これは、天然のローションとも言えるもので、肌を守る一番の保湿剤なのです。しかし悪い汗は肌の悪玉菌がエサとするので悪玉菌が繁殖しやすく、ニオイのもととなってしまうのです」(五味先生)

毎日の生活で汗トレを

汗をかける体になるためにはどうしたらよいのでしょうか。

「汗腺を鍛えるためといっても、大量に汗をかく激しい運動をする必要はありません。体に軽い負荷をかけて、ある程度の時間をかけて行える、ウォーキングなどの有酸素運動を週に何度か行いましょう。

毎日の入浴を利用して汗腺トレーニング行うのも効果的です。43〜44℃の湯に手足をつける手足浴を10〜15分行い、その後ぬるま湯を足して36℃程度にして10〜15分半身浴か全身浴を行います。入浴後は水分を軽くふいたら、自然に汗をかいて乾燥するのを待ちます。これが、汗をかけるようになるポイントです」(五味先生)

「手足浴」の後に半身浴か全身浴を行うと効果的

上手に汗をかけるための汗腺トレーニングは、夏の暑さや秋の寒暖差に負けない体づくりに役立ちます。

「同じような条件でも、暑さに弱い人と強い人がいます。働く汗腺である“能動汗腺”を増やすには、ある程度の時間が必要です。『まだ、夏は終わったばかり』と思うかもしれませんが、今から続けることが来年の暑さ対策につながるのです」(五味先生)

四季がある日本で日々の移ろいを楽しむためにも、健やかな体をつくっていきたいですね。

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