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上空を流れる強い西風 「ジェット気流」とは?

ウェザーニュース / 2018年10月22日 16時0分

ウェザーニュース

いま巷で”ジェット気流”というキーワードが話題になっています。
このジェット気流は、学校で習ったはずの「偏西風(へんせいふう)」のこと。
どういうものなのか解説したいと思います。

今回、ジェット気流が日本を守る!?とまで、話題になっています。

これは22日午前に発生した台風26号の今後の進路が未だ不確定でありながらも、影響しているため。

多くの台風が日本列島へ接近した先月までと比べると、気圧配置は晩秋に近いかたちへと変わり、本州の南にあるジェット気流が日本をガードする形となって、列島へ接近する可能性は比較的小さいとみられるためです。

ジェット気流…新幹線並みの猛烈な西風

そもそも、ジェット気流とは「上空10,000m前後で吹く強い西風」のこと。

広い意味でいうと偏西風のことですが、特に冬季には対流圏界面付近(日本付近では上空10,000m前後)で毎秒100mに達し、ジェット気流とよばれるのです。

時速になおすと軽く300km/hを超え、新幹線並みの猛烈な風。

台風でさえも、この猛烈な風のチカラによって進路を変えられてしまいます。

ジェット気流が生活にもたらす影響

影響を受けるのは台風だけではありません。ジェット気流は日本の天気を左右する大きな気象要素です。

天気を西から東へ変えてゆく

日本の天気はたいていの場合、西から東へ変化していきます。偏西風(ジェット気流)にのって低気圧や高気圧が東に移動するため、天気も西から東に変わっていくのです。

猛暑や寒波をもたらす

ジェット気流が流れる位置が例年よりずれると、多くの場合、猛暑や寒波につながるとされています。

今年2018年は記録的な大雪および低温となりました。これは上空のジェット気流が蛇行し、日本付近では平年より南側に位置。

その結果、大陸からの強い寒気が流れ込みやすくなったと考えられています。

戦時中はジェット気流を利用した作戦も

太平洋戦争の末期、もはや芳しくない戦況の中で日本陸軍が投入した兵器が風船に焼夷弾を取り付けた「風船爆弾」でした。

当時、日本の研究員しか存在を発見していなかったジェット気流に、この風船爆弾をのせ、日本から米国まで50時間で到着させるという画期的な作戦。
効果のほどは情報統制などではっきりしていないものの、自然の恩恵を戦争の秘密兵器として利用していた時期があったというのは驚きです。

参考資料など

知ればトクする 天気予報99の謎 ーウェザーニューズ

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