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新鮮な牡蠣(かき)でも“あたる”のはナゼ?

ウェザーニュース / 2018年11月29日 6時20分

ウェザーニュース

牡蠣がおいしい季節ですが、牡蠣にあたる人が少なくありません。俗に「牡蠣にあたったら10年は牡蠣を食べられない」と言われますが、牡蠣にあたる原因は、食中毒の場合と、その人が牡蠣アレルギーの場合があるようです。

牡蠣にあたったことがある人は22%!

「牡蠣にあたったことがありますか?」というテーマでウェザーニュースがアンケート調査を行いました(11月27日、9191人が回答)。

その結果、22%の人が「牡蠣にあたったことがある」と回答したのです。回答者のコメントには「年末の夕方に食べたら、元日の朝から嘔吐・下痢でした」「4回目にあたったとき、医者から『もう食べるな!』と言われました」など悲惨な思い出がつづられていました。

また、10%の人が加熱した牡蠣であたった経験があることが分かりました。加熱した牡蠣であたる場合は、食中毒ではなくアレルギーが原因と思われます(加熱不足の場合は食中毒の可能性もあります)。

新鮮でも食中毒を起こすことがある

「生牡蠣による食中毒は、ノロウイルスやビブリオ菌によります。ノロウイルスの場合は原因食品を食べてから12〜48時間の潜伏期間を経て、嘔吐、激しい下痢、腹痛に襲われます。腸炎ビブリオの場合は12時間前後の潜伏期間後に耐えがたい腹痛、おう吐、頻繁な下痢といった症状が出ます」と語るのは横浜相原病院(神奈川県横浜市)の吉田勝明院長です。

牡蠣は英語で「r」が付かない月は食べてはいけない(夏が旬の岩牡蠣を除く)と言われます。つまり、May、June、July、Augustの5月〜8月です。しかし、これらの月以外でも食中毒の危険はあります。

特にノロウイルスによる食中毒は例年11月から年明けの2月が流行のピークになります。ノロウイルスが付着していたら、新鮮な生牡蠣でも食中毒を起こすことがあります。

アレルギーはアナフィラキシーが怖い

「牡蠣アレルギーは、牡蠣の中に含まれるトロポミオンという成分が原因です。タンパク質の一種で、カニなどの甲殻類にもトロポミオンが含まれています。腹痛、おう吐、下痢といった症状は食中毒に似ていますが、アレルギーに特有のノドのかゆみや蕁麻疹、発疹が現れることがあります」(吉田院長)

アレルギーの場合は、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。血圧低下、意識障害、呼吸困難といった命の危険もあるので、救急車を呼ぶ必要があるそうです。

食後1〜2時間で発症すれば……

牡蠣フライで“あたる”ことも?

「牡蠣にあたるのは、食中毒とアレルギーの2つの可能性がありますが、食後1〜2時間で症状が出ればアレルギー、半日から2日後なら食中毒と考えられます。牡蠣アレルギーの場合は、生牡蠣だけでなく牡蠣フライや牡蠣鍋など加熱した牡蠣でもアレルギー症状が出ますし、牡蠣のエキスを使ったオイスターソースにも反応することがあります」(吉田院長)

「牡蠣にあたったら10年は牡蠣を食べられない」というのは食中毒ではなくアレルギーで牡蠣にあたった人に言えることです。アレルギーは、それ以前は大丈夫だったのに、ある日突然発症することがあるので油断できません。

牡蠣にあたったけれど食中毒かアレルギーかわからない人は、医療機関で血液検査をして調べてもらうといいでしょう。

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