南大東島で平常より潮位高い状況続く「異常潮位」 “暖水渦”接近の影響か
ウェザーニュース / 2022年7月12日 16時10分
沖縄県の大東島地方では7月上旬から潮位が平常よりも20cm以上高い状態が続く「異常潮位」と呼ばれる現象が観測されています。
大潮の時期の満潮時や、台風の接近などで高潮が生じて潮位がさらに高くなると、浸水などの被害を生じることがあるため、注視が必要です。
「暖水渦」の接近が影響か
7月7日(木) 平均的な海面からの差(気象庁HP画像をウェザーニュース加工)
海面は水平に見えますが、実際には直径数十〜数百キロメートルの凸凹が多数存在しています。
現在はこの凸に盛り上がった部分が大東島地方に接近している模様です。
深さ400m付近の水温の10日間平均(気象庁HP画像をウェザーニュース加工)
潮位が平常よりも高い状態が続くことは「異常潮位」と呼ばれ、潮流や風など複数の原因が考えられますが、今回の原因は主に「暖水渦」の接近によるものと考えられます。
暖水渦とは、水温が周囲よりも高い部分のことで、暖かく低密度になった海水が盛り上がって、周囲に向けて流れ出すときに時計回りの渦となるものです。
人工衛星の観測等からの解析によると、大東島地方にはこの暖水渦が東から近づいてきたものとみられ、この影響で海面が平常よりも高くなっているものと考えられます。
18日にかけ大潮 高潮など重なるとさらに高まることも
今月14日の満月の前後は大潮の時期で、平常でも満潮時の潮位が高くなります。平常よりも潮位の高い状況は今月いっぱいは続く可能性が高いため、18日(日)頃にかけては浸水等に注意が必要です。
また、この影響がさらに長引いた場合には、毎月2回ある大潮の時期に同様の懸念がでてくるほか、台風や低気圧などの影響で高潮が発生した場合や、短時間に海面の昇降を繰り返す副振動の発生等があった場合には、潮位がさらに高くなるおそれがあるため、注視が必要です。
また、海と池がつながっている大東島地方では池の水位も高くなりますので、池周辺の低い土地でも浸水や冠水のおそれがあります。
この記事に関連するニュース
-
ラニーニャ現象発生の可能性高まる? 夏に発生すると“かなり高温”のおそれ
日テレNEWS NNN / 2024年5月10日 15時46分
-
エルニーニョ現象 まもなく終息の見通し ラニーニャ発生の可能性が高まる(エルニーニョ監視速報)
ウェザーニュース / 2024年5月10日 15時30分
-
異常気象はことしも? 台風は発生後すぐ日本へ“接近”のおそれ 夏は猛暑か 「エルニーニョ」から「ラニーニャ」へ
CBCテレビ / 2024年5月10日 15時17分
-
秋にもラニーニャ現象の可能性 エルニーニョ、終息見通し
共同通信 / 2024年5月10日 15時8分
-
日本で「鳴門の渦潮」の驚異を目撃―中国人記者
Record China / 2024年4月20日 22時0分
ランキング
-
12歳児が車にはねられ死亡、運転の80歳男を逮捕…北海道東川町
読売新聞 / 2024年5月13日 10時18分
-
2「保守王国」栃木で立民が攻勢…焦る自民県議「逆風なんてものじゃなく竜巻だ」
読売新聞 / 2024年5月12日 19時34分
-
3山手線の車内にヘビ、職員が座席シートの下で見つけ捕獲…乗客降車2700人に影響
読売新聞 / 2024年5月12日 23時26分
-
4メーガン妃がナイジェリア訪問 ピンクの「ウィンザー」ドレスが物議をかもす
東スポWEB / 2024年5月12日 11時28分
-
514日明け方にかけて激しい雨、警報級「大雨」の可能性も…関東甲信の予想雨量は180ミリ
読売新聞 / 2024年5月13日 7時33分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください