グリーンフラッシュとみられる現象 太陽の光が緑色に 北海道で撮影
ウェザーニュース / 2023年8月18日 19時30分
今日18日(金)18時30分過ぎに、北海道岩内町で「グリーンフラッシュ」とみられる緑色の光が撮影されました。
グリーンフラッシュは日の出直後や日の入り直前の太陽の光が緑色に輝いて見える現象で、「緑閃光」とも呼ばれます。目撃される頻度はそれほど高くなく、珍しい光学現象と言えるものです。
太陽光の散乱と屈折が織りなす現象
太陽光は波長ごとに違う色に見え、様々な波長の光が合わさって白く見える
人間の目に見える「色」は、光の波長ごとに違って見えます。波長が長い光ほど赤っぽく、波長の短い光ほど青っぽく見えます。太陽から届く可視光線は様々な波長の光線がまじっているため、空高くにある太陽は概ね白っぽく見えるということです。
また、光は波長が長く赤っぽいほど直進性が高く、波長が短く青っぽいほど散乱して曲がりやすいという特徴があります。
太陽高度が低いときほど、太陽光が大気中を通る距離が長くなる
地球の大気は球形の表面に薄く張り付いている状態なので、真上方向(昼間 正午頃)よりも水平に近い方向(日の出や日の入り付近)のほうが、太陽光の経路上に存在する大気が厚い=大気中を通る距離が長いと言えます。
宇宙空間では全ての波長の光が直進してくるものの、大気中では微粒子の影響で光は散乱します。大気の中を通ってくる距離が長い夕方には、波長が短く青っぽい光ほど散乱して見えなくなってしまうため、散乱せず残った光は赤っぽい部分ほど強く、黄色、緑と順に弱くなり「夕日は赤く見える」というわけです。
緑色に光る理由は
太陽光が大気中を進むとき、プリズムと同じようにわずかながら光は屈折します。光が屈折するときも、波長が長く赤っぽいほど直進性が高く、波長が短く青っぽいほど屈折して曲がりやすいという特徴があり、夕方の場合は下方に曲げられます。
散乱せず残った光のうち、波長が長く赤っぽい光は直進性が高いものの、中間的な波長の緑色の光はやや屈折しやすいため、沈みゆく太陽の最上部では曲げられた緑色の光だけが見えることがあり、これがグリーンフラッシュの正体と言われています。
太陽が水平線ギリギリに顔を出している状況で見られる現象のため、天気や視程が良いことや、空気が澄んでいて緑の光が散乱されにくいことなどの条件が整わないと見ることができず、目撃の頻度は低い現象です。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
西日本でハロやアークなど虹色現象 明日の天気の崩れを示唆
ウェザーニュース / 2024年4月28日 13時30分
-
【横に伸びる虹】鹿児島県内で多数目撃「雨も降ってないのに虹?何か良いことありそう」
MBC南日本放送 / 2024年4月25日 14時43分
-
九州南部の空に”ほぼ真っすぐ”の環水平アークが出現 天気の崩れはなし
ウェザーニュース / 2024年4月25日 11時30分
-
午後は九州各地でハロが出現 天気下り坂を示唆
ウェザーニュース / 2024年4月14日 14時40分
-
だるま朝日が出現 蜃気楼の一種 今朝は放射冷却で冷え込む
ウェザーニュース / 2024年4月10日 7時10分
ランキング
-
1「起きたら体中に破片」 事故直後の車内…乗客が撮影 GW中盤、バス事故相次ぐ
日テレNEWS NNN / 2024年4月30日 21時17分
-
2那須2遺体、新たに実行役とみられる20歳の男逮捕へ
産経ニュース / 2024年4月30日 21時33分
-
3豚舎7棟全焼 豚およそ500匹が焼け死ぬ ふくどめ小牧場 鹿児島・鹿屋市
MBC南日本放送 / 2024年4月30日 18時38分
-
4「低圧室」の中で死亡した競輪選手の死因は低酸素脳症
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年4月30日 17時42分
-
5「4月に遺体処理を頼まれた」 より上位の指示役か 那須2遺体
毎日新聞 / 2024年4月30日 20時37分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください